子どもdatte美術館 2023夏
黒い背景に黒い鬼がえがかれている作品の前でスタッフが声をかけました。
「あれ、黒ばっかりじゃないわね。他にも色があるみたい」
「ピンク」
「ピンクは何かしら?」
「トンネルの向こうの宝物」
「宝物の中に何が入ってるの?」
「知らない」
「トンネルの中に何があるのかしら?」
「…うさぎとか、りすとかのおうち」
「ここ通って宝物とりにいく?」
「行かない、上飛んでいく」
本当は黒いトンネルの中、ちょっと怖かったのかな・・・。
でも、子どもは二次元の絵に奥ゆきと時間の流れを見ているのですね。
この会話は2010年の美術館デビューワークショップでの、幼稚園の子どもとの会話です。
夏休み、美術館デビューをしませんか?
美術館は子どもの行くところではない、そう思っているオトナいると思います。
でも、少なくとも基本的には美術館はそんなことを思っていません。
もちろん、子どもだからルールを守らなくてもいい、という訳ではありません。お互いに心地よく過ごすことが出来るマナーを教えてあげることは、子どもへの締め付けではなく、子どもの世界を広げることだと思います。
そして何より、作品を前にして子どもとおしゃべりするのは本当に楽しいです。
今年もチラシをいっぱい印刷して鎌倉市の幼稚園・小学校、色々な場所にスタッフが皆さんの目に留まるよう配布してまわっています。
機会がございましたら、ぜひ手に取ってご覧ください。