『デ・キリコ展』頭の中の音楽
ひさしぶりの美術館。
10年ぶりの大回顧展だそうです。
実はうちの夫はキリコが好きです。
一人で汐留の展覧会を見にいっていました。
キリコの絵を見ると、誰もいない学校からのの帰り道を思い出すそうです。
そしてBGMは「花の町」
私は今回初めてキリコを意識して鑑賞したのですが、夏休みが終わった9月の海岸を思い出しました。
海の家が取り壊され、あんなに賑やかだった砂浜に人がいない。
私のBGMは「真夏の果実」です。
そして稲村ジェーンのセリフまで再生されます。
「暑かったけどさ、短かったよね、夏。」
解説を読み初めて知ったのですが、キリコはイタリア広場で不思議な感覚にとらわれてこの形而上絵画といわれる一連の作品を描いているそうです。
すごいなキリコ、遠く離れた日本の、時代も違う私たちに自分の感じた体験・感覚を絵画で表現できるなんて。
キリコももしかしたら頭の中に何か音楽が浮かんだでしょうか?
それとも、その音楽の代わりに筆をとったのでしょうか?
話しは変わりますが、この形而上絵画という言葉、わかりにくいです。
普段、日本語に翻訳された言葉の方が漢字の力も借りてわかりやすいことが多いと思うのですが、昔から形而上学は「metaphysic」という言葉そのままの方がわかりやすいと思っていました。
メタ=超越した フィジック=物理
この展覧会はキリコの様々なタイプの絵を、満遍なく展示しています。
シュールレアリスムとの関係も含めて面白かったです。
8月29日まで、平日はそこまで混んではいませんでした。
ぜひ。