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3 アムトラック乗り場

 アムトラックはアメリカの大陸横断鉄道。2階建てのディーゼル車で普通車、食堂車、寝台車、展望車(サロンカー)を連ねて何日もかけて大陸を縦断、横断する。サンフランシスコからアムトラックを利用して行けるルートはカリフォルニアゼファー (California Zephyr)のシカゴ方面へのルート、コーストスターライト(Coast Starlight)の海沿いに走ってロサンゼルスに行くルート。また、サンホワキン (San Joaquin) の谷を抜けてベーカーズフィールド(ロサンゼルスとのちょうど中間地点の都市)に行くルートがある。

 アムトラックの列車自体はサンフランシスコ市内に乗り入れはしていない。イーストベイのオークランド市のエメリービル駅が終着(始発)駅になり、そこからフェリーターミナルの、アムトラックのチケット売り場前のバス停、フィッシャーマンズワーフ、ユニオン スクエアー、マーケットストリートなどの主要な場所やホテル前が降り場になっている。列車のチケットは市内、エメリービル駅間のバス代は含まれているが、バスのドライバーが道中冗談を言いながらガイドしてくれたり、荷物を運んでくれたり、好きな所で降ろしてくれて、いろいろサービスしてくれるので、降りる際にドライバーにチップを払う。フェリーターミナルは船だけではなく、アムトラックの窓口があるため列車の旅の入り口でもある。

 カリフォルニアゼファー号はサクラメントを通る。サクラメントはカリフォルニア州の州都だが大都市というより古都という感じで、歴史地区があり、その3つの路線の乗り換え地点でもある。途中にレイク タホ(Lake Tahoe)やカジノ リゾートのリノがある。レイクタホやリノは北カリフォルニア住民が行けるリゾート地。サンフランシスコからもラテン系住民が週末に乗り合わせてツアーに行ったりするのを見た。サンフランシスコに来た当初は、(ラテン系移民は貧困で旅行すらする余裕もないのでは?) と勝手な推測をしていたが、メキシコ系のツアー会社がちゃんとあって、格安で行き来していた。「ラテン系のシニア層の趣味の旅行」といった感じ。日本でもシニア層をターゲットにした格安バス旅行はある。どこも変わらない。

 コーストスターライトは、飛行機が嫌いで車がなかったので、好んで利用していた路線。中西部から別のアムトラック路線に乗り、終点のロスで乗り換えて、ロスからサンフランシスコ迄行ったりしていた。ロス - サンフランシスコ間は1日半位かかるが、農場が広がる内陸と海外線が広がる海の両方を眺める事が出来る。車掌さんもフレンドリーなので一向に飽きない。途中、『怒りのブドウ』などでも有名な作家、ジョン • スタインベックの元自宅がある事でも有名な、サリーナスを通過する。サリーナスはイチゴ畑などがある農場地帯。メキシコ人や日系人などの農家がいる。サンフランシスコ市内でやっているファーマーズマーケットでも、イチゴ農家の人達がサリーナスから出店している。また、サリーナス駅からは、観光地でも有名なモントレーやカーメルに行くバスが接続している。

 サンホワキン線はMarced(マーシド)で乗り換えるとヨセミテ国立公園行きのバスが出ているし、Martinez(マルティネス)からはSix Flag(シックスフラッグという遊園地チェーン)行きのバスが出ているので地元の家族連れにも人気の路線だ。この路線はFreeway #5 (国道5号線)と重なっていて、大抵は車で行く人が多いが、道中でお酒を飲みたい人や子供だけの旅行などでは意外とこういった電車やバスが使われる事がある。自然が多く、農場や牧畜地帯も多いため、貨物列車で物資を運ぶ方が多い線路だ。

参考サイト

Amtrak

http://www.amtrak.com/san-francisco-bay-area-northern-california-train-routes

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