坊主頭の理由。
咳が続いていた息子も、最近はだいぶ治まり、すやすや寝れるようになってきました。
寝室では相変わらず元気で、布団で暴れるわ、蹴るわ、歌うわ、トイレに2回行っては逃げ惑うわ、で、いろいろあるんですが。笑。
寝顔を見るだけで、これ以上、何もいらないと心から思えます。
この安らかな寝顔を守るためには、たとえ豪雨の中でも、自転車を走らせるのです。
保育園で、たまにやんちゃな年長組の男の子に「ハゲー!」と言われます。「あばれる君ー!」とも。僕は爆笑して追いかけるのですが、先生がそれを聞くと注意して、いけないことだと教わります。
それをみると、あんまり面白がってもいけないのかなと思いますね。それで傷つく人や怒る人もいることを、先生は教えないといけない。特に年長さんには。
女の子たちからは「なんで髪ないのー」って聞かれます。とってもピュアな表情で。かわいいですね。
「坊主の方が、髪を洗うのが早いからだよ」とか「横の方だけパンダのように生えて来るんだよ」と答えると、不思議そうに首を傾げています。
その夜、息子が面白そうに「パパー、なんでハゲてるのー?」と聞いてきました。隣で聞いてましたからね。
僕は「よし!本当のことを教えてあげよう」と答えで、ある写真集を持ってきました。
それは仏像の写真集でした。
快慶の仏像展覧会の図録で、そこには阿弥陀如来や観音菩薩の仏像や沢山の阿羅漢(仏になるために修行している高僧)の像が写っています。
そして、こう説明しました。
「これは観音菩薩といってね、お寺でナンマイダーってお参りしたことあるでしょ?。これは如意輪観音、千手観音。これらの仏は、いろんな人を助けてくれる仏様なんだよ。
お腹すいたー!とか、頭が痛いー!とか言ったら治してくれるんだ。すごいよね。
千手観音なんて、お花を持ってたり、玉をもってたり、いろんなもので人を助けてくれるんだよ」
息子「仏さまー!お腹ぺこぺこだよー」。
僕「はい、じゃぁバナナをあげよう」。
「こうやって、いろんな人が悲しかったり、困っていたりするのを助けてくれる。で、この次のページには、ほら、パパと同じように坊主頭のおじいさんたちがいるでしょ。怖い顔したり、睨んでたり、優しい顔をしてる。
お坊さんっていうんだけどね、この人たちは、沢山の人を助けられる仏さまになるために、一生懸命お勉強をしてるんだよ。こんなボロボロの姿で。
パパはね、このお坊さんみたいになるために頭を坊主にしてるんだ」
ーーー
息子は、ふーん、といって、写真集をめくっていました。時々、僕の顔を見ながら。特に千手観音の手の多さにびっくりして、「なんで足は2本なの?」と鋭いことを聞いていました。
そして、息子が産まれる前に描いた阿弥陀如来の屏風画を見せました。
「君が生まれる前に、ナンマイダーってお祈りして描いたんだよ。ほら、仏さまでしょ?」と聞いたら、「似てないよー!」と笑ってました。に、似てなかったか・・。
その後、「仏さまー!神様ー!」と言いながら、僕にいろいろお願いして遊んでいたので、意味が通じたかどうかわかりませんが。
なんとなく、雰囲気だけ、伝わればいいなぁと思っています。
成長するたびに、いろいろ感じればいいのです。
本当は、父方は代々神主だったので、神社にいったらまたいろんなことを教えないといけないのですが。汗。