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仮眠でも夢

老子の胡蝶の夢、ではないが、何が現実で何が夢かわからない。

悪寒がして、生姜や蜂蜜、酵素、ビタミンをとって、すぐ寝た。2時間ほど寝て汗びっしょりで起きたら、亡霊が除霊されたようにさっぱりしていた。
確かに、何かに取り憑かれていたのだろう。

夢を見た。
森の中の大学にいた。講堂では英語の授業がある。単位を取るためにはどうしても出席しなければならないが、あの中学時代の英語教師のクラスだった。
僕は講堂の前でノートを抱えて、迷っていたが、近くの売店で腹ごしらえをすることにした。
すると妻がいた。妻も学生のようだった。妻というより彼女といえるくらいの若さだ。ちょっと立ち話をして、講堂の隣にある森の木陰へ向かう。
藪だらけのベンチに座り、じっと息を潜める。講堂から英語教師の鹿児島弁訛りの英単語が、まるでオルガンのように聞こえてくる。それをノートに記録する。空は秋晴れだ。僕は目を瞑り、昼寝をした。

不意に、黒いティシャツの男(学生)が現れて、声をかけられた。悪い人ではない。世間話をしていると、ポツポツと話し出した。
かつて下の売店で店長をしていたがクビになったという。これから再起を賭けたいがどうしたものか、と悩んでいた。
僕の手には、大きなスケッチブックがあった。話を聞きながら彼をスケッチをすることにした。彼の大きな体と横顔は難しい。途中で、もういいやと思い、やめようとした。

そこで、これは夢だ!と、夢の中で気づいた。
だから、このスケッチは描き切らないといけないなと思って、集中して描いた。顔の輪郭から、鼻筋、耳の形まで。最後に黒いティシャツをしっかり塗りこんで、仕上げた。

目の前の男にみせようとした。しかし、もう消えていた。。ような気がする。

そして目が覚めた。

大事な夢だったと思う。汗びっしょりで、何回もタオルで体を拭いた。二階のリビングでは子供たちがバタバタと走り回っている。僕は安心して妻に任せて、夢を反芻しつつ、身体の隅々をチェックする。
よし、悪寒はない。いい感じだ。

そして夜風にあたりに、自転車のペダルを踏んだ。

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画家・ペーの日記
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