夢の中で
夢の中で、愛犬モネが出てきました。
腕の中で一緒に寝ていたら、目を覚ましたモネは、するっと抜け出て、庭に向かって歩き出しました。いつのまにか白い猫に変わっていました。そして庭に出ると、グレーの猫がやってきて、一緒に歩いて行きました。
僕は「モネ!モネ!!」と叫びました。必死に叫んでも聞こえないようです。ちらっと気配を感じたのか、目線が周りを泳ぎましたが、そのまま2匹で遠くへ歩いていきます。
「モネ!ありがとう!ありがとう!ありがとう!」
僕は泣きながら必死に叫びました。
自分の、声にもならないくぐもった唸り声で目が覚めました。朝でした。震えながら息を切らして、「ああ夢だったのか」と思いました。リアルな夢でした。
モネはもう旅立っていったのかもしれません。僕は、モネが息を引き取る時と、旅立つ時、二度の機会に感謝を伝えられました。きっと、想いは届いているのでしょう。
グレーの仲間もできて、猫として、新しい世界に旅立っていく。
目が覚めて、あたりの静けさに驚きました。朝日が少しだけ寝室に入ってきてました。
思いました。
極限の状態のとき、人や動物や、さまざまな出来事と別れるとき。自分の命が尽きる時も。
最後に伝えたいのは「ありがとう」なんだということを。
これ以上もこれ以下もないのかもしれません。
そうなると、今、この時の過ごし方も見えてくるような気がします。
さて、今日も一日始まります。たくさんの犬たちを描かなきゃ。
ありがとうと呟きながら。
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