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正夢

朝方、愛犬モネが💩をたくさんする夢をみた。とても嬉しくて目が覚めたら、太ももにモネは寝ていた。
まだ息をしている。よかった。
夕方、おしっこで外に出ると、ぶりぶりと立派な💩をした。正夢だ!と思って、祈りが通じたと思った。

昼間、珍しく缶詰をがっつくこうとする姿が見れた。嬉しくなったが、ほどほどにしないと吐いてしまう。そのあと水を飲んで、横になっていた。

徘徊する力はまだ残されているが、日に日に減っていく。一日一日、弱っていく。けれど、生きている。確かに息をしている。それ以上、何を望むことか。
飲めるなら水を飲む。薬用ミルクを少しだけ垂らして、チュールも食べれるならタイミングをみて食べさせる。大好きな缶詰を1時間近くかけて濾す。

見取りというのは、命の最後の儀式。悲しいけど、尊さが勝る。動揺より静けさが勝る。慌てて自分を見失ったら、禅の呼吸に戻る。

息を吸って、私は心に帰る
息を吐いて、愛犬を摩る
息を吸って、感謝する
息を吐いて、あるがままに祈る

彼女の命の尊厳。
最後の灯火で、私たち家族に悔いを残さないように付き合ってくれている。

そう、母もそうだった。
2013年11月。母は60歳で他界した。闘病を支えて全国行脚する日々だった。
2014年7月。保護犬のサイトでモネを見た。母の面影にそっくりで、受け入れを申し込んだ。
うちに来た7月7日を誕生日とした。
2014年8月。母の初盆に展覧会をした。そこで初めて天国のクジラを発表した。

それから9年である。あっという間なようで、たくさんのことがあった。モネのおかげだ。子供が生まれて賑やかになり、控えめに遠慮しながらもモネはモネだった。

後悔はしない。今、この瞬間に集中する。もしかすると、最後の時を共に迎えられないかもしれない。それでも家族がいる。もしかすると、もう少し頑張れるかもしれない。すべてはモネの命の思うままに。
もしかするとばかり考える大人の事情も、今はこうして静かな気持ち。

「ただ寄り添う時、私たちは透明になる」

まさに、展覧会のテーマ通りになった。

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画家・ペーの日記
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