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一つの看板から始まった

20代前半。初めて訪れた井の頭公園の階段に座って、たった一つの看板を出した。

「似顔絵、描きます」

お客さんが来ようがこまいが、特に問題ではなかった。座って、ただ待つ。それだけだ。
見向きもされないのは全然平気。そんなことは慣れている。上手く書けた似顔絵を飾っていた。
割とすぐ、目の前に若い女性が座った。

「似顔絵、いいですか?」
「どうぞ。1枚300円です」

夜の井の頭公園


25年が経とうとしてる。あの頃と今と、何が違うのか。いや、全く変わらない。滑稽なくらいに。

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画家・ペーの日記
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