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色とストーリーが作る世界観が地方鉄道を救う!? ~「恋がかなう駅」

1978年に日本で大ヒットした曲がありました。
「緑の中を走り抜ける真っ赤なポルシェ」
という歌詞は、緑色の山道を、反対の色である真っ赤な車が駆け抜ける。
目を閉じれば、その鮮烈な印象が頭に残りそうです。

その曲のタイトルは、プレイバックPart2。
山口百恵さんが歌ったヒット曲です。

こういった色のイメージは、私たちの脳内に映像化されて記憶に刻まれます。そんな色のイメージを上手く使ったムーブメントが気になったので、取り上げてみました。

こんにちは!
Artist_Saika事務局 中の人です。

緑の中のピンクのフェンス

無機質なものに命を吹き込む

フェンス、と聞いて皆さんはどんな印象をお持ちですか?
だいたいは、白、シルバーと言った色の無機質なものを想像されるのではないかと思います。
しかもフェンスって、こちらと向こうを仕切るのがその役割。
そんな存在のフェンスに、何かしらの特別の感情を持つ人はあまりいないと思います。

しかし、線路への侵入防止のフェンス。
これをピンク色に塗ることで、そのフェンスに命が吹き込まれたかのように印象が変わったようです。
無機質なものが、カワイイに返信してしまいました。

ただカワイイだけでないピンク色のフェンス

緑色に溢れた田舎の景色に、ピンク色フェンス。
本来、威圧感を感じさせないように、あまり目立たせないようにすると思うのですが、あえて存在感のある色を使うことで目立たせました。
そして、そこにちょっとしたストーリーを加えたのです。

そのストーリーとは、
「恋がかなう駅」。
なんともファンタジー。

きっと、駅って、別れがあったり再会があったり。
そんなドラマの舞台という潜在的な記憶があるところに来て、そんな設定されると気になる人も多いのではないでしょうか。

そしてちょっと地方で行きにくい、というのもレア度が増して良いのかもしれません。これまで、運営的にはマイナスポイントがすべてプラスになってしまうというすごいアイデアではないでしょうか。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230521-OYT1T50063/

言葉を映像化するときの色の効果

イメージを伝える大事な要素

人は世界を認識する際、視覚に多くの部分を頼っています。
さらに言えば、視覚のうちのかなりの部分が色に関する情報と言われています。
逆に言うと、言葉で情景を伝えるとき、色のイメージを伝えることができれば、かなり強くその印象を伝えられる可能性が高そうです。

また、日頃から色を意識することで、物語や歌詞をより味わい深く感じ取れることもあるでしょう。たとえば、歌詞に「セピア色」なんて言葉が入ると、一気に古い過去の記憶に遡ってみるというのはわかりやすい表現です。しかし、隠喩的に色表現を使っているものも少なからずあるので、ぜひ、そんなところに想いを馳せてみると、より活き活きとした物語が再現されるかもしれません。

色は、一瞬一瞬を輝かせてくれる手伝いをしてくれるものなんです。

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