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ホテル調理師から色鉛筆画家に_弥永和千

【プロフィール】

色鉛筆のみで描く画家、弥永 和千(やえ かずゆき)。
美大や芸大には通わず、グラフィックデザイナーとして活動した後、広報担当としてレーシングチームで活動。ドライバーの育成・モータースポーツ文化の改革・発展プロジェクトを担う。その後ホテル調理師として11年間勤務。そして、2013年10月より林亮太氏に師事し、色鉛筆画を描き始める。2015年10月、色鉛筆画家として独立し活動を始める。

【How I am here】

当時ホテル調理師をしていた彼に対して、
上司が強く「絵の道」を勧めたのがきっかけで彼の制作活動が始まる。

彼は大学時代、とりあえず大学に入っただけの人間だった。

当時興味のあった法学部に入り、その後はグラフィックデザイナーとして活動したり、レーシングチームで活動したり、ホテル調理師として活動したりとさまざまな職を経験する。

その中でもホテル調理師を11年間行う中で精神的に辛い時期も多かった。

世界がモノトーンに見えてしまうぐらい辛い時もあった。

そして仕事の辛さを感じないようにしていると、楽しいという感情も感じなくなる。

そんな時に心の拠り所になったのが「絵を描くこと」であった。

彼は外で絵を描いていたので、
「自転車で手軽に運べる画材だったから」という理由のみで「色鉛筆」を選択する。

そして、絵を描きはじめてからは「山や空気の色の変化」「人の表情の変化」に気づけるようになる。時には、歩行者天国で和気あいあいとのんびり歩いてる人たちを見て涙することも。

そのタイミングで今も恩師である林亮太氏の作品に出会い、
少しずつ色鉛筆の作品にのめり込んでいく。

ただその段階では「絵」はただの「趣味」であった。

そんな時に当時の彼の上司が、彼の絵を見て強く「絵で食べていくこと」を勧めてくる。

その上司の思いに応えようと、彼も真剣にその道に進むことを考える。

職業として食べていく難しさ、年齢の問題などはあったが、
幼少期になりたかった職業が「画家」であったことを思い出す。

そして最後の後押しで、上司から「アルバイトしながら絵を描いて、絵が仕事になったらいいなでは絵で食べていけるようにはならない。」という言葉をきっかけに画家一本でいくことを決める。

そうすることで「絵でごはんを食べていくにはどうしたら良いか」と考えるようになる。

美大や芸大には行っていない彼ですが、15年間の社会人生活を活かして
マーケティングを考えながら現在も画家として活動している。


【ご本人から皆様へのメッセージ】

絵を仕事にするには「いい絵を描く」のではなく、
「絵で一度お金を発生させること」が大事だと思う。

「いい絵を描く」だけ行っているのは
「商品開発」だけを行っているのと同じだと思う。

そのため「その商品をどうしたら売れるか」を考えることで
「絵を仕事にする」ことが実現すると考える。

いい商品を用意することはもちろん必要だが、
営業・企画・広報に注力することがまず第一。

自己は、現場のフィードバックから磨かれていく。
作家性とはたくさんの作品を描いたのちに生まれる結果でしかない。

具体的には「まず個展を開く」ことをおすすめしたい。

グループ展に数回参加して経験を積んだら、個展を開く。

個展を自分で開くことで、

お客様に足を運んでもらうには?
楽しんでもらえる会場づくりとは?
絵を買いたいなと思ってもらうには?

グループ展に参加しているだけではわからない、
絵を売るために自分に必要なことがわかる。

一度個展を開いて
もしお買い上げいただけたのなら、
それが仮に100円でも、それはあなたの大きな力になる。

弥永 和千


【👀 弥永 和千さんについて詳しく知りたい方はこちらへ 👀】

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◆ブログ
https://blog.kazuyuki-yae.com/
◆著書
「この1冊で苦手を克服 超色鉛筆画レッスン」 メイツ出版
「描き込み式 いちばんていねいな、色鉛筆レッスン」 日本文芸社
「色鉛筆で描く、いちばんうつくしい風景画」 日本文芸社
◆弥永 和千さん:経緯補足
絵を描き始めたのが2013年の10月。
翌年1月にグループ展に初出展。
以降グループ展に2回参加し、運営に積極的に関わりながらノウハウを学び、
2015年10月に画家として独立。
2016年2月に初個展を開催、併せて講座を開設。
引き続きグループ展には参加しつつ、ネットワークを拡げていく。
2017年には3つの個展と、4つのグループ展主宰を含む、15回の展示活動を行う。
また、講座会場は11箇所までに拡げ、初の著書となる技法書を発刊。
新人としての恩恵を受けられるのは3年が限度、
その3年以内にできる限りの実績と活動基盤をつくるのを目標としていました。
その後は方向性を見定めつつ、
着実な活動へと移行させてきました。


〜最後に:運営局より〜

弥永さんは一年前にお話しして、以前ご紹介したテツジ山下さんを繋いでいただいた方です。「色鉛筆」という誰もが馴染みをもつ画材で絵を描き続けているのがとても素敵だと思いました。「売るために絵を描くのか」否かという問題は皆が一度はぶつかる壁だと思います。色々な意見があると思いますが、「永遠の課題」として片付けるのではなく皆で解決策を模索していきたいと思う今日この頃です。
改めて、弥永さんご協力いつもありがとうございます!!

アーティスト発信所_運営局より


※この記事にある写真に関してご本人の許可をいただいております。

以上になります。


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