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「オー・ハッピー・デイ / Oh, Happy Day」〜リハーサルだけでは本当にもったいない名唱!(1970年)
1968年12月、NBC『カムバック・スペシャル』が成功を収めると、エルヴィスはコンサート・ステージへの復帰を切望しました。それは実に8年ぶりのことで、舞台に選ばれたのはラスヴェガスのインターナショナル・ホテルでした。1969年7月から8月にかけての第一回ヴェガス長期公演は圧倒的な成功を収め、それを見たパーカー大佐は、1970年の初頭、ある企画を思い付きます。それはエルヴィスのコンサートを映画に撮って公開することでした。このプランはただちに実行に移され、5月にはMGMとの契約にこぎ着け、いずれ『エルヴィス・オン・ステージ』となるドキュメンタリー映画が制作されることとなったのです。
1970年7月、エルヴィスとバンドは、ヴェガスでの8月の公演に向けて、3週間を越えるリハーサルに入ります。最初の2日間、カルヴァーシティにあるMGMスタジオで、カメラクルーの中でリハーサルを行なったあと、ハリウッドのサンセット通りにあるRCAスタジオに移動しリハーサル、そして最後にインターナショナル・ホテルで一週間ぶっ通しでリハーサルが行なわれます。これは最初はヴォーカル・グループとのリハーサル、次にステージ上でのオーケストラ全体とのリハーサルでした。こうして演奏曲目が確定し、いよいよ公演の初日を迎えたのでした。
▲1970年8月7日:オーケストラとのリハーサルより
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