イメージと言葉を行ったり来たり。
とても静かな夜。海岸線を歩く。
どこまでも広がる海と夜空との境界線はない。空に映っているのは、本当に星なのかと疑問に思うくらい煌々と輝いてる。
そんな空を見上げながら、僕たちは思いにふける。仕事のこと、恋愛のこと、人生のこと、様々な思考が脳内を走り去っていく。
ただ思考が映像のように流れていく。ただ、それだけだ。
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一方で、僕たちは言葉を見て思いにふけることはできない。「幸せ」という文字を見ても、自分の中の幸せという感情にしかたどり着けない。
また、僕たちにとって幸せの文字はあまりにも絶対的すぎる。曖昧で相対的な世界の中で、僕たちはどれほど自分の人生を幸せだと断定することができるだろうか。
しかし、最後にはその答えを自分で出しているのだ。私は幸せなのか、そうでないのか。私たちは私たち自身を言葉を用いて裁き続けている。
そこに言葉がある限り、私たちは絶対的な何かになる。ならざるをえないのだ。
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どうやら僕たちは、映像やシーンにより思考を発散させ、言葉によってそれを収束させるらしい。
よくわからないモヤモヤも、言葉にして吐き出してしまえばしまえばスッキリする。
曖昧なことは、言葉よりも図や絵で示したほうがわかりやすいようだ。
だからなんだ、という話ではあるが、思考が止まったりぐるぐる悩みだした時は使ってみようと思った。
言葉とイメージを往復してみる。
そんなことより、少し窓を開けてギターを弾こう。
今日は風がとても涼しいね。
あさくら