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【開催報告】シブヤフォントファシリテーター(渡辺祐子)と公財日本女性学習財団による協働事業実施報告

「デザインの可能性が教えてくれた私たちのキャリア」

~一緒に何かをすることで、ちがいを分かり合え、活力に変えられる。その実践事例~


*「アートファシリ!シブヤ」公式noteでは、認定ファシリテーターによる開催レポートを随時掲載しております。開催にご関心のある方はこちらからご連絡ください。


1.開催日時 
2023年3月11日 14:00-17:30

2.参加者
運営:キャリア支援デザイナー(シブヤフォントアート鑑賞ファシリテーター)渡辺ゆうこ(公財)日本女性学習財(日本女性学習財団)※以下財団
池田 和嘉子、田村雅子、 見目友香、(村松理事長)
講師:シブヤフォント共同代表 磯村歩 / シブヤフォントアートディレクター ライラ・カセム 
受講者:会場8名(オンライン 6名) 運営権聴講者(12名) 登壇者と進行を除き25名
会場サポート:シブヤフォントファシリテーター:あまき、安東、河東田、久我、富田、二河 / 学生ボランティア:川口みなみ

3.場所
渋谷区文化総合センター大和田8F シブヤフォントオフィス


4.目的
本企画はキャリア支援デザイナーであるシブヤフォントファシリテーター渡辺と財団との協働事業であり、磯村・カセム両名は主催者からの依頼によるゲスト講師として参加。
男女共同参画社会の形成に資する生涯学習および次世代育成の振興に寄与すること」を目的として女性のエンパワーメントを進める事業や学習、調査を展開している当該団体の活動主旨に沿い、ジェンダーを越え、障がいの方が社会参加できるために、今の社会の中で壁になっていることや、それを越えて社会参加を整える仕組み・仕掛けを考えるきっかけにすることを狙いに実施。


5.プログラム内容
財団理事長からの挨拶
東日本大震災の発生日、犠牲になった方々への黙祷企画者からの本日の狙いとゴール
前半
シブヤフォントの活動の中心にいるお二人から、シブヤフォントに行き着くまでのキャリア磯村さん「ようやく遺したいものに辿り着いた」ライラさん「自分らしい活動ができるまでひとつとは限らない考え方、生き方と働き方」
後半
活動事例からの気づき、NHKハートネットTVダイジェスト視聴からの問題提起を中心に、質疑を中心に参加者を交えたトークセッション

6.主な質疑
・日本では車椅子の方に出会うことが少ない。出会うことが少ない人を理解することはできない。健常者が壁を作っているのではないか。

・日本でinclusive教育がうまくいかない理由は何か

・日本の社会や個人がどう変わっていくとsocial inclusiveな社会に近づけると思うか

・企業では評価が高いほうがモチベーションが上がると思うが、企業で健常者と障がいの方が働く場合、その評価基準はどこに置けばよいか(マネジメントを研究している高校生からの質問)など

7.主な感想
・ライラさんが「ハーフ」ではなく「ダブル」、「支援」ではなく「応援」、「外国人」ではなく「外国籍の人」と選んで発するコトバの1つ1つが大きな学びでした。

・磯村さんが「障がいの有無ではなく、チームメンバーが個々に抱えるコトに向き合い、「オーダーメイド」で接することができるか、そして「オーダーメイド」をする覚悟がリーダーにあるかどうか…というご発言は、正にそうだと思いました。リーダーシップの本はたくさん書店に並んでいますが、磯村さんのご発言は、どんな書籍よりも価値のあるお言葉だと感じました。

・とても深い内容で参加して良かったです。福祉とアートとのコラボレーションに興味があって参加しましたが、インクルージョン教育にも話が及んで、私の関心領域に大変マッチしました。
重度重複障害のある子どもの保護者だったことと、特別支援学校の地域コーディネーターという立場から、本人を中心に環境を整える、オーダーメイドに目標設定すること、というライラさん、磯村さんのお言葉が印象にのこっています。

7.その他
◆シブヤフォントのアートによる対話型アート鑑賞の体験会
会場でのセミナー終了後、シブヤフォントファシリテーターあまきのファシリテートにより、希望者  に6名に対して実施。
◆会場参加者への配布物
日本女性学習財団機関誌We Learn、脳が脱皮する美術館リーフレット、ポストカード、コーヒー
 

8.まとめ
質疑が白熱し、当初2時間の予定が2時間半になり、さらに対話型のアート鑑賞でもたくさんの対話があり1作品で40分にも及び、参加者からの反響が多いセミナーとなった。
女性学習財団のキャリア支援デザイナーとの協働によるセミナーは、通常、関係者(キャリア支援デザイナー)が多いが、今回は関係者以外の参加者多かったのも特徴的。またセミナーはオンラインが日常的になっている中で、対面参加者が多く企画の狙いが果たせたと考える。参加者間の交流も多くてよい時間になった。一方で質疑の内容からは、私たちはどうそれらに向きあうのか、日本を変えていくために何をするのかとという問いであり、主催者や登壇者へのリーダーシップの期待と受け止め、今後の活動の中で発信することを考える機会にもなったと思う。
尚、今回は渡辺の個人企画であったが、講師のみならず、会場や設備の利用、運営と、シブヤフォントの関係者の皆様およびアートファシリテーターの協力があってこその実現だった。皆さんに心から感謝します。
                                   (渡辺記)


トークの様子 (左:磯村 右:ライラ)
左:会場の全体風景  右:対話型アート鑑賞風景 



シブヤフォント認定アートファシリテーター 渡辺祐子


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