ふたつある三室山
三室山 ( みむろやま ) の桜を見に行ってきました。
と言っても、奈良には三室山がふたつ有ります。
「嵐吹く 三室の山のもみぢ葉は 竜田の川の 錦なりけり」
百人一首にもある能因法師のこの歌で有名な三室山ですが、
三室山の紅葉が竜田川まで飛んでいくということは、
竜田川はどっちの三室山とセットなの、と思うかもしれません。
しかし竜田川も三室山と「セット」で奈良にふたつあるのです。
能因法師の歌碑もふたつ有り、それぞれの竜田川・三室山の近くに百人一首の歌が刻まれています。
( 桜を見てきたのは、東の方の三室山であります。 )
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三室山、竜田川と関連があるのが、龍田の名がついた神社なのですが、
こちらも「龍田大社」と「龍田神社」とが
それぞれの三室山、竜田川の近くにあります。
と言うより、この神社がふたつ存在したことで
三室山、竜田川もそれぞれに関連する形で
ふたつ「有る」ことになったと考えられます。
より古いとされているのは前者、西の方ですが。
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さらに有りました。
「神奈備の 石瀬の杜の 呼子鳥 いたくな鳴きそ 我が恋まさる」(巻8-1419)
万葉集の鏡王女の歌などで名高い「石瀬の杜」(いわせのもり) と伝えられる場所も
ふたつ、それぞれの三室山の近くにあります。
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