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AI廃墟をはじめてみよう!
AI廃墟って?
「AI廃墟」とは読んで字のまま、AIで作られた廃墟の画像を指します。生成AIと呼ばれる要素を用いて画像を生成しています。
実際にどんなものか、実物を見るのが早いと思うのでご紹介しますね。
朽ちたまま営業されているブティック pic.twitter.com/0yJTn3S5ok
— 廃墟猫 / Art urbex / 都市廃墟の夢 (@Art_urbex) December 26, 2023
これはAIで作り出した廃墟です。
意外にリアルに味わい深く出来ていると思いませんか。
このようにAIでは様々な廃墟の世界を作り出すことができます。
完全に意のまま絵を描くことは難しくランダム要素もありますが、それもまた面白いところ。思わぬ景色との出会いも楽しめます。
現実世界の廃墟は美しいです。一方で訪れるのは簡単ではなく、危険もつきまといます。
それとは別にAIで廃墟を作ってみるという楽しみがここにあります。
頭の中で思い描いた廃墟を作るのも良いし、偶然性を楽しむのも良い。
難しそうですが意外と簡単にできます。
この記事では手軽にAIで廃墟を生み出し、楽しみを実感することを目的に書いています。一度ざっと目を通し、空き時間を見つけてトライしてみてください。きっと心に豊かさを与えてくれることでしょう。
このnoteに書いてあること
廃墟画像を作り出すために無料で使える生成AIサービスの紹介
実際に画像を作るためのプロンプト(呪文のようなもの)の紹介
廃墟画像を作るためのコツ
高度な廃墟生成への道
より複雑なプロンプトサンプル(有料)
このnoteで書かれていないこと
生成AIサービス自体の説明
生成AIに関する深い理解や考察
AI廃墟を作る最短手順
さて、それでは早速AI廃墟を作ってみましょう。
AIで画像を作ることができるサービスは多くありますが、ここでは以下のサービスを利用します。
生成AIで有名なStable Diffusionというサービスです。無料で利用できます。
*ここで記載している内容は2024/1時点の情報です。サービスの料金、内容、画面は変わることがありますのでご理解ください。
ページを開いて下にスクロールすると、このような表示があるはずです。ここに指示を与えて、画像を生成します。
![](https://assets.st-note.com/img/1706694796827-VfncgK4SKl.png?width=1200)
左上のPromptの欄に以下の内容を貼り付けます。
右上のStylesはとりあえずsai-photographicを選択します。
準備ができたらGenerateを押してみましょう。
Abandoned pool, with three water slides, ruined place
![](https://assets.st-note.com/img/1706695353126-xDhrhxR5XE.png?width=1200)
Generateを押してもすぐに画像は表示されません。右下のprocessingで秒がカウントされていますのでしばらく待ってみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1706695130549-pbWuKhR0sB.png?width=1200)
画像が生成されました!
![](https://assets.st-note.com/img/1706695666953-oyBcFq2qUX.png?width=1200)
廃墟プールのような絵ができましたね。
今回はPromptに以下の内容を与えました。プロンプトとはAIに与える指示の文章です。
Abandoned pool, with three water slides, ruined place
指示は英語で行います。ここでは「廃墟プール」「3つのウォータースライダー」「放棄された場所」というキーワードを与えています。
Stylesでは絵のテイストを指示できます。今回は写真風にしています。
このように、簡単な指示を与えるだけで簡単にAI廃墟が作れました。
無料で数分で作れてしまうのですごいですね。
色々試してみたい場合は、指示のプロンプトを変えてみたり、スタイルを変更することで他の廃墟も生成できます。
こんどは以下のPromptに変更し、Stylesはfuturistic-cyberneticを選んで生成してみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1706696403060-vJTLRCqxcu.png?width=1200)
Ruined city, a lot of buildings, in Tokyo, abandoned, covered with green plants
このような画像が生成されました!
![](https://assets.st-note.com/img/1706696382336-VTHgs0YnsJ.png?width=1200)
今回与えたプロンプトは「廃墟の街」「多くのビル」「東京」「放棄された」「緑で覆われた」となります。
また、Stylesでは未来的でサイバーな雰囲気を指定しています。
このように、与える内容を変えるだけで表情の異なる廃墟をつくることができます。
Promptが英語のみにはなりますが、長い文章を入力しなくてよいので翻訳ソフトを活用すれば充分だと思います。
今回利用したStable Diffusionは無料版なので待ち時間が長かったり、画像の作成に制約がありますが、有料版のサービスや他のサービスを利用することでより楽しむことができます。
すごいAI廃墟を作りたい
前項で利用したStable Diffusionでも楽しめますが、私はMidjourneyと呼ばれる生成AIのサービスを利用しています。
料金は一番安いプランで月額$10です。残念ながら無料プランはありませんが、いつでも解約できるので興味があればまず$10のプランで試してみるのがいいと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1706697011559-YeNczPQ9Pg.png?width=1200)
MidjourneyはDiscordと呼ばれるチャットサービス上で利用できるので手軽です。個別のアプリケーションをインストールする必要がありません。また
チャットのようにやり取りができます。
Midjourneyで作成したAI廃墟はこちら。
100%敵が出てきそうな地下鉄 pic.twitter.com/zQwOB9D3qq
— 廃墟猫 / Art urbex / 都市廃墟の夢 (@Art_urbex) January 21, 2024
あの日どこかで見たような景色───。 pic.twitter.com/KjGDoQoD8t
— 廃墟猫 / Art urbex / 都市廃墟の夢 (@Art_urbex) January 16, 2024
圧倒的な未来廃墟都市に思わず目が眩む。 pic.twitter.com/PiTXec6zvb
— 廃墟猫 / Art urbex / 都市廃墟の夢 (@Art_urbex) January 11, 2024
そこそこ強めのボスが出てきそうな水のエリア pic.twitter.com/OsJ2DQ1K0d
— 廃墟猫 / Art urbex / 都市廃墟の夢 (@Art_urbex) November 16, 2023
一例ですが、このように独創的な廃墟をつくりだすことができます。現実世界にありそうな廃墟もあれば、見たこともない廃墟もありますね。
細かな指定も可能で、例えば以下のようなものが調整できます。
画像のサイズ
画像のテイスト
対象を見る視点
AIが考える配分の多さ
画像の中の要素の割合
画像に入れたくないもの
画像生成は4パターン生成してくれます。そこからイメージに合う絵を選んでさらに似た画像を生成することもできます。
例えば、これは廃墟プールを作った時の画像です。
Midjourneyからは4つの絵が返ってきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1706697690775-AE0OFTkTWX.png?width=1200)
これをもとにいくつかのパターンを作成することができます。
左下の画像が気に入ったので、これをもとにさらに4枚作成してもらいましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1706697796449-nKVTqDkqEz.png?width=1200)
左下の画像から、新たに4つの画像が作られました。
基本の雰囲気は似ていますが、ディテールが少し違います。
このように、理想を追求することができます。
このように有料版のサービスでは色々なことができるようになっています。軽く使うだけなら安いので試してみると良いと思います。
AI廃墟の面白さ
生成AIで絵を描くことの良さは3つあると考えています。
一瞬で絵が描ける簡易さ
ハイクオリティな画像
偶然との出会い
最初のふたつは言うまでもないでしょう。自分で絵を描くとなると練習も必要ですし、相当な時間を要してしまいます。すぐに絵が生成されるのは驚くべきことですね。
そして特筆すべきは3点目です。指示のプロンプトは言葉、生成されるものは画像、そこには大きな隔たりがあります。全てを言葉で支持することは不可能です。
そこに偶発性が生まれます。思いつきもしない廃墟が生まれたり、斬新な解釈が含まれたり、面白い化学反応が起きます。
荒廃したタワーの街は、不思議な魅力がある。 pic.twitter.com/zmYUpFTOGe
— 廃墟猫 / Art urbex / 都市廃墟の夢 (@Art_urbex) November 27, 2023
例えばこの廃墟、プロンプトでは「福岡市」「タワー」のようなキーワードを指定したのですが、全然面影はありません。
一方で、なんだか未来都市のような面白さがあります。
これも、偶然AIが生み出したからこそ出会えた景色かもしれません。
さらにリアルな廃墟へ
AI廃墟をつくりはじめると、きっとこの世界の面白さにのめり込んでいくと思います。そして色々試すうちに考えるのが、プロンプトをどうやって作成すれば良いかということです。
シンプルなプロンプトはサンプルで示したようなものを入力すれば充分でした。一方で生成AIの機能を使いこなし、より自分の想ったような絵を作るにはプロンプトを使いこなす必要があります。
プロンプトは、検索することや自分自身でトライアンドエラーで探す方法などがあります。プロンプトを有料販売しているサイトも多くあります。
また、ChatGPTでプロンプトを生成してしまうワザもあります。日本語でキーワードを入れると、自動的にMidjourneyのプロンプトを生成してくれて、精度が高めです。次の記事に詳細を書いています。
ここでは、実際に私がAI廃墟を作った際のプロンプトを書いておきます。
実際に私が使ったプロンプトと画像をセットにしますので、どのようなものが作れるかイメージもしやすいと思います。
プロンプトだけを参考にするのも良いですし、一部を変更してみるのもよいでしょう。
*プロンプトの利用には、Midjourneyの有料プランを利用している必要があります。
*プロンプトによる生成される画像は2024/4時点での内容となっています。生成AIエンジンの変化やランダム性により、必ずしも同じ結果が表現されないことをご理解ください。
*プロンプトのパラーメータを細かく解説するページではございません。サンプルとして画像とそれを生成した実際のプロンプトを公開しているものとなります。
例えば、このような画像を生成することができます…。
![](https://assets.st-note.com/img/1713104120722-hGRjy2cmBN.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1713104437482-98Ru4SAc3l.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1713104607000-pOCpvjkkfe.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1713105089472-3g6ds3xGrI.png?width=1200)
プロンプトは有料とさせていただきます。理由はプロンプトを生成するために有料サービスを利用する必要がある、あるいは多くの時間と経験を必要とすることです。
ChatGPT Plusプランは$20/月必要になりますので、比較して安価に設定させていただきました。
これから始めたいという方にとってはスタートダッシュとしてかなりお得かと思います。
興味がある方は先にお進みください。
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