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テーマは光と闇 インスタレーション作家の中村禎仁さんにインタビューしてみた
こんにちは、Art isの里見優衣です!
私はアートや芸術家さんとの出会いを求めて全国旅をしていますが、福岡県田川市にある廃校をリノベーションした施設に泊まっていたら、面白いチラシを見つけました。
なんだこれは、サラダ?アートの展覧会?
施設の人と話したところ、この作品を手掛けた中村禎仁さんがいるとのことで、インタビューしてみました。
■中村禎仁 氏
福岡県田川市在住のアーティスト。光と闇をテーマに参加型のインスタレーション(空間芸術)作品 『サラダメニューシリーズ』で日常にある出来事、物事を表現。
ー個展『サラダ完 -サラダ終わりました-』って一体なんでしょうか?
自分は『サラダメニューシリーズ』というのをやっていて、作品を制作するという行為自体がアートという思想で、一般の人とアーティストに差はなく「誰でも作れる」がコンセプトで生まれた作品たちのことでした。
30代最後の節目に、ここ10年の活動の集大成として、それを12ヶ月連続で故郷の小学校で個展を開こうと思っています。
ー『サラダメニューシリーズ』の中で代表作を教えてください!
代表作は『紙サラダ』ですね。元々は上京したときの4畳の部屋でどんな作品制作ができるか考えたもので、昼間自然光で日没はブラックライトを使っています。日中と夜で表情が違う2面性を表現しています。
ー『サラダメニューシリーズ』を作るようになったきっかけは何だったのでしょうか?
作品をストックしていったら、一連のパッケージにもできるなということがきっかけです。
ーアートに興味を持ったきっかけはなんですか?
大学卒業後、働き先の看板屋の上司の影響です。彼が鉄を使ったアートを作っていて、そこでアートに触れました。私も溶接など、鉄で作品を作ってみました。
ー影響を受けたアーティストさんや作品はありますか?
光の芸術家である、ジェームスタレルさん(直島スカイ)ですかね。
ー作品制作する上でインスピレーションをどこから得ていますか?
その時の欲望、星空、お酒など日常に転がっています。
ー制作活動のテーマはありますか?
テーマは「光と闇」です。物事には2面性があり、それらを提示した上で3つ目をみたいと思っています。
例えば、「紙サラダ」は昼間自然光(蛍光灯)で見る時と、日没にブラックライトで見る時で、表情が異なります。
自分はそのどちらでもない、3面性が存在するのではないかと考えています。
ー制作活動をしていて嬉しいときは?
アイデアベースだったものが具現化されていく時と、それに人が共感した時です。
ー制作活動をしていて辛いとき、苦労したときは?
アイデアが出ない時です、納期があるので無理やりでも出しています。
制作は想像していた通りにしか作ることができないので、アイデアが出るともう頭で完成はしていて、作り始めたらあとは作業するだけです。
ー制作活動を続けていく上で困っていることは?
自分の作品をどうやってお金にしていくかです。生活費のために、働きながら合間で作業することが大変です。
でも、好きでやっていることなので誰に邪魔をされてもやり続けます。
ー大事にしている価値観や人生観は?
一人でなんでもできると思っていて助けを求めない時期がありましたが、人間は一人では生きていけないことに気づきました。なので、人生で仲間が大事だと思っています。
ー人生のターニングポイントについて教えてください!
先ほどの話に繋がりますが、クラウドファンディングを始めて仲間が手伝ってくれている今がちょうどターニングポイントです。
■クラウドファンディング開催中
12ヶ月連続で毎月違う作品を展示する個展を入場無料で1年間開催したい!
ー今後の野望を教えてください!
作品でお金と時間を生み出し、作家活動だけで生活することです。
ーずばり、あなたにとってアートとは?
自分そのものです。