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韓国の芸術関連アーカイヴ

韓国の芸術関連アーカイヴ

                          徐潤雅(ソユナ)

韓国の芸術関連アーカイヴについて、ウェブ上で公開・利用されるオープン・アーカイヴを中心に紹介した。韓国では1990年頃から国公立機関の専門アーカイヴ設置や文化芸術関連のデータベースの構築に関する議論がはじまり、2000年前後にデジタル・アーカイヴ機関の設立計画が具体化された。
芸術関連アーカイヴは、2000年頃から民間によるアーカイヴが先に登場し、2000年代後半に公的機関によるアーカイヴ事業がはじまった。民間としては1999年にネオルックアーカイヴ(neo look archive)や韓国美術記録保存所(2005年にアルコ美術館へ移転)が、2008年にキムダルチン美術資料博物館が開館した。政府の政策に基づいた文化芸術のアーカイヴ機関も次々と設立され、いずれも充実したアーカイヴを構築している。公演芸術アーカイヴ・ネットワーク横断検索は、いくつものアーカイヴ機関のデジタル化された資料をまとめて検索・閲覧することができる。映像や音声、視覚資料、作家・関係者に対する聞き取りなどを収集し、デジタル化された資料を公開する作業が盛んに行われている。
また、近年の美術作品の展覧会においても、アーカイヴを活用した展覧会(「The Arrival of New Women」2017-2018年、「A Research on Feminist Art Now」2017年など)も増加している。
今回の発表を準備しながら、芸術関連以外でも近現代史や民主化運動、女性史、女性映画などのアーカイヴもそれぞれ充実しており、「アーカイヴ」事業全般に力を入れていることが分かった。また、多くの人々に利用してもらうために、利用登録手続きの敷居を低くしており、ログインなしで閲覧できる資料も少なくない。今後機会があれば、「A Research on Feminist Art Now」を企画したNONEWWORKなど、興味深いグループに具体的な話を聞いてみたい。

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