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個展に行きました

絵.cocoroにて
インタビュー記事を書かせて頂いた
大谷浩一さんの個展に行ってきました。


久しぶりの日暮里!
初めての工房ムジカさん!

雰囲気のある扉

工房ムジカさんは
店内でさまざまなイベントに対応できる
隠れ家的BAR。

最初は入り口の扉を開けるのに
少し勇気がいりましたが、
そんな心配は無用な
とても雰囲気の良いお店でした。

ここからは実際に見た作品の感想を
ひとつずつ綴りたいと思います。


死と生の狭間

死と生の狭間

カッコいい‥
第一印象はただその一言でした。

大谷さんにも事前に
「死と生の狭間が1番好きです」
とお伝えしていたこの作品。

作中の人物の身体は鍛え上げられている。
ただ喉元をよく見ると
あまり若い人でもないことがわかる。

右手、いや右の指はしなやかで美しく
きっと美しい所作で舞うのだろう。

そして作品中を舞うように描かれる筆跡。

「なにも考えてませんでした」

と、筆跡を残している時の
心境を語ってくれた大谷さん。

この筆跡があるのとないのとでは
作品の印象が大きく変わったことは明らか。

また個人的には
「死と生の狭間」というタイトルにも
惹かれてしまった。

生と死の狭間、
死と生の狭間。

言葉を逆にするだけで
印象が大きく変わると思うのは
私だけだろうか?

先に生という言葉がくると、
生きるか死ぬかといった駆け引き的な
ニュアンスを感じる。

一方で死という言葉が先に来ると、
死という意識を感じる時に
もっとも生きていると感じるような
矛盾的なニュアンスを感じる。

この作品は是非直接見てもらいたいです。
(全てそうなのだが)


めじろ

めじろ

小型だが存在感のある1作。

死と生の狭間の隣に展示されていましたが、
全く見劣りしない感じ。

テンペラで描かれているのも印象的。

この作品を見て大谷さんに
「同じ人が描いたとは思えない」と
話してしまいました。

金箔×めじろ。

めじろといえば、
一本の枝に何羽も並んで
押し合いへし合いながらとまる様子が浮かぶ。
(目白押しの語源でもある)

そのめじろを一羽だけ、
金箔の上に配置している。

特別感がすんごい。


生の根源

生の根源

パッと見たときは
とても女性的な印象を受けた今作。

死と生の狭間が男性的な絵に感じたので、
それとのギャップもありました。

すると実際に
知人女性からの影響を受けている
作品だと教えてくれました。

これだからアートは面白い。

非言語的なニュアンスが
わずかにでも通じ合った時、
シンパシーを感じずにはいられない。

ちなみにこの油絵は
画像では伝わりにくいが、
ところどころ厚塗りで凸凹している。

平面というより立体。

とてもエネルギーを感じる作品です。


土方巽 静かな家

土方巽 静かな家

これも本当にカッコいい。
語彙力のなさが情けない。

いや、語彙力はなくてもいいか。
心が震えたということが伝われば‥

慶應義塾大学からの注文により
描いたという今作。

大谷さんとは額についても話しました。

(個人的ではあるが)
作品の淡麗な感じは額との一体感も
あると感じました。

拡大図

寄りで見るとまた印象が違う。

意識か無意識かはわからないが、
自然に導かれたのかのような色彩とタッチ。

内に秘めたエネルギーも感じました。


以上、
稚拙な文章ではありましたが、
直接挨拶もさせて頂き、
作品についてお話してくれた
大谷さんへの感謝も込めて、
私の所感を簡潔ながら記しました。

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