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#1 ご挨拶
2020年の新年早々
友人からこんなことを言われました。
「忙しいビジネスマンのための
アート入門を教えてほしい」
「ビジネスビジネスしてる人たち、
もっとアート触れた方が良さげな感はあるんだけど、
それロジカルに説明できるかというと、
よくわからんくなって」
彼は 東京で起業し、
飛ぶ鳥を落とす勢いでご活躍中のザ・ビジネスマンで、
大企業や起業家、投資家等、幅広く交友関係のある人です。
そんな彼の周囲でもアートに触れたい人が増えてきたそう。
ちょうど本屋さんでは昨年ごろから
「経営にアートシンキングを!」
といったビジネス本や自己啓発本が増え、
「ビジネスのためのアートのお勉強」
には 内心複雑な気持ちをもっていました。
でも、 動機はいかにせよ興味を持って貰えるなんて嬉しく、
なによりこんな身近によいペルソナがいるのは
ラッキーではないだろうか。
これはビジネス界の皆様に
アートの触れ方について伝える良い機会かも!
と、(友人との会話後4ヶ月さぼっちゃったのですが、)
「アートよくわからん問題」
「アートってビジネスに使えるの?問題」等
について、なるべく言語化していこうと思います。
●なぜアートは難しい?
さて、マスメディアに頻繁に登場する
映画や音楽、スポーツと違って、
アートは日常的に触れられる機会がそう多くありません。
無意識に楽しみ方を訓練できてきた他コンテンツと比べ、
アートはその楽しみ方を意識的に訓練する必要があり、
訓練した人とされていない人で
アートの鑑賞体験に大きな差があります。
私は以前会社勤めをしていたので、
展覧会にはビジネスパーソンの友人・知人が多く来てくれます。
感想を聞いてみると、開口一番に
「芸術とかよくわからんけど…」
と遠慮されることが多く、
毎度申し訳ない気持ちになっていました。
きっと彼らは不慣れな展覧会に勇気を出して来てくれたのに、
やっぱりよくわからんなぁとモゾモゾして帰られたのだと思います。
楽しみ方を訓練する機会の少なかった大多数の日本人たち、
特にアートとの接触機会の少ないビジネスパーソンが
● アートは難しいもの
● 自分は「アートがわからない人」
と認識してしまうのはとても自然なことです。
それでも興味をもってくださって有難うございます。
私の目標はこれを読んでくださった方が
「あれ?アートって全然難しくなかったわ!
おもしろいやん!」と感じ、
「芸術とかよくわからんけど…」
という枕詞をなくすことです。
きっと友人をはじめ、ビジネスパーソンの皆様に
お楽しみいただけるのではと思っております。
●目的とご注意
アート鑑賞のイロハを端的に知りたい
忙しいビジネスマンをペルソナに書きます。
私は画家ですが、美大や芸大卒でも
評論や教育専攻でもないため、
美術評論等の既存の作法に則っていない部分は
ひとまずご容赦いただけますと幸いです。
また、アートとは?という
定義の重要さは認識していますが、
そこから始めてしまうと話がなかなか進まず
読者のニーズと離れてしまうので、
一旦「所謂アート」で進めさせていただきます。
!そして!《質問募集》
このnoteは読者の皆様と共創していく
アート入門書です。
・美術館デートの楽しみ方教えて!
・ピカソとかアンディ・ウォーホルとかって何がすごいの?
・ざっくり美術史略史求む!
・その他、こんな内容も書いてほしい
などなど、皆さんの素朴でファンキーな質問を大募集しております。
また、プロ美術家の皆様からのつっこみ、補足、アドバイスもめちゃくちゃ嬉しいです。
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