20代前半①
地獄だった。
毎日体調が悪い。
おまけに 短大生という肩書が無くなり、
働いていないということは
ニートということだ。
そうか.. わたしはニートなのか...
と実感すると 絶望的な気持ちだった。
いま思えば 精神的なものが
病気を余計に悪くしていたと思う。
食事が喉を通らなくなり 点滴をしにいく。
救急車で3回ほど運ばれたが 死ぬわけではない。
命あることを有り難いと思う余裕もない。
いっそ死ねたらと思ってしまう。
わたしが生きているというだけで 赤字だった。
そんな状態が 2年ほど続いた。
周りの支えもあり、回復し始め
ホテルの朝食スタッフとして働き始めた。
朝は4時半起きできつかったが
高時給なのは有り難い。
職場には
年齢の近い男の社員さんが 何人かいるのだが、
一人無口な社員さんがいた。
あきらかに人見知りというような感じの。
まさか そんな彼が
画家 ゆめのとしての道筋を作ってくれることになるなんて、
このときのわたしは 知る由もない。
【20代前半②に続く】
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