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20代後半①




例の 無口な社員さんが絵を買ってくれたとき、

雑貨屋さんで絵が売れたとき、


なんとも 不思議な幸福感があった。



わたしの作品を、
お金を出してまで欲しいと思ってもらえた
ということ。

そして

わたしの作品が
どこかで飾られているということ。



その事実が たまらなく嬉しく、

これが わたしのやるべきことだと実感する。



しかし あれよあれよと雑貨屋さんで
画家デビューすることとなったため、

そのときには正直 そこまで

画家になるぞ!という強い気持ちが
固まっていたわけではなかった。



しかし 絵を売る場所を失って感じたのは

この先も絵を描いて、
それを仕事にしたいということだった。



画家として生きてゆく



そう決断した。




ところが

改めて 画家としての活動を
スタートさせたわけだが

最初の2年間は 全く売れなかった。


数々のサイトに出品し、
SNSでも宣伝し、

広告会社さんに頼んで
絵を飾らせてもらったり、

作家さんにアドバイスをもらったり、
クリエイターが集まるイベントに参加して
名刺を配ったり、


いろんなことをした。


しかし どれも実らなかった。



画家なのに絵が売れない。


絵が売れないなら画家じゃないじゃん..

もはや画家だと名乗ることすら恥ずかしい。




完全に気が滅入っていた。

絵が売れないと、
生きている価値が無いように思えた。


消えてしまいたい と

いつも いつでも
考えてしまうようになっていた。





もしも、

この頃の自分にメッセージを送れるとしたら、
わたしはこう伝える。





「どんなに辛くても、

いましていることは全部、
君にとって無駄になることはないから。

後々 自分にとって
必要な2年間だったと言える日が 必ずくるよ。


それも、 そう遠くないうちにね」




⬇20代後半②に続く⬇


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画家  ゆめの
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