大腸がん日記 114日目
この日はね、なんとお出かけしちゃったの!
腕と手のしびれは前日とあまり変わらず。関節痛あり。倦怠感と吐き気は減少傾向。すごく迷ったけど、ダメなら速攻で帰ると決めて、思い切って出かけてみた。
朝ご飯のプロテインからのゼローダ。吐き気止めはもうない。昨夜と同じで飲んだ後しばらくは悪心増悪するも30分ほどで治まった。
出かける支度をしていると、急に豪雨、と思ったら降っていたのはひょうだった!出かけるなって神の啓示か?いや、でも出かけたいんだよぅ。
電車で移動するのに乗り換えに時間がかかる。降りるたびにトイレを探して、行きたくなくても行っておいた。これって排便障害あるあるってことでいいよね?
昨日から引き続きの便秘傾向は腸閉塞的には心配だけど、電車に乗るならこの方が安心かも。
駅で5か月ぶりに会う友人とランチ。腸閉塞で入院してから易消化食ばかり食べていたから、友人が選んでくれたお店に正直ひるんだ。でも、普通にランチメニューのパスタ食べられたよ。
考えてみたら、術後1か月半で初めての外食。ナポリタン美味しうございました。
そして、ほんの1時間だったけど、会えてよかった。会いたい人に会える。これってとても幸せなこと。ありがとう。
午後は髙木竜馬さんのソロコンサートへ。ずっと楽しみにしてたの。ウォーキングのお供に今日のプログラムも予習してきた。
あの曲もこの曲も、竜馬さんのピアノではどんなすてきな世界が広がるんだろうって、もう期待しかなく、そして期待以上だった。
中でも一番聴きたかったラフマニノフの前奏曲。プログラムの中では小品だけど、この曲を竜馬さんの演奏で聴きたかったんだ。
演奏を聴いていると目の前に風景が浮かんできた。
高く澄んだ空。日本ではないどこかの国。今よりも少し前の時代。カラッとした空気のまだ明るい午後。お世辞にもキレイとは言えない農作業着。明日は今日よりもっといい日になる、そんな期待を胸にしながら野原のでこぼこ道を歩いている。行先は『希望』。はたから見ればとても小さな、でも自分にとってはとても大切な、あたたかい幸せ。そんなイメージ。
もうね、涙が止まりませんでした。
竜馬さんの演奏って、なぜこんなに心が揺さぶられるんだろう。
もっともっと、竜馬さんのピアノを生で聴きたい。そのために、生きなきゃ。
ようやく家が近づいてきて、吐き気やだるさやしびれや関節の痛みや……夢は覚め、現実に戻ってきたんだと感じた。
ランチ後はのど飴2個しか口にしていないけど、空腹感はなし。夕飯代わりにクッキーをつまんでゼローダを飲むとやっぱり悪心増悪。少し待っても治まらなかった。
3日前に点滴で入れた吐き気止めのアロキシ、数日間効果が持続すると説明を受けたやつがそろそろ切れるのかも。支持療法のデカドロン服用は2日間だけですでに昨日で終わっている。
薬剤師さんの説明では、吐き気止めの効果が切れる頃には副作用の吐き気も治まっているはずってことだった。吐き気がなくなるから薬もなくなる、理論的には納得。
ただし、今のところは吐き気あり。明日はどうなるだろう?
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