大腸がん日記 120日目
この日は朝から気分がいい(昨日もそうだったけど)。お腹の調子も悪くない。少なくとも朝から下ってはいない。
晴れて風も弱く暖かくって、屋外での手のしびれは昨日と比べると少し弱まったかな?これなら大丈夫、無理をしないでダメならすぐに帰宅すると決めて外出した。
電車に乗るため、モビコールは朝ではなく夜、帰宅してから飲むことにした。
早めに家を出て気になっていた神社へ。お参りしてがん封じの御守をいただいた。お参りや社務所には列ができていた。人気の神社さんなんだなぁ。
私が帰る頃には列の長さが倍以上になっていたから、ちょうどタイミングよくお参りできたようだ。
ここでは心願色みくじというおみくじもやってみた。普段、神社へお参りに行ってもおみくじを引くことは少ないんだけど、ここのは特別らしいので。
お願いごとによって色の異なるおみくじが用意されていた。私はもちろん恋愛のピンク!にしたかったけど、今は健康の緑で。
おみくじと一緒にいただく願い札なる用紙に願いを記して奉納するというもの。世界中のがん細胞が消散しますように。
夕方からは藤川有樹さんのピアノリサイタル。ファン歴の浅い私は初めての「春のバロック」でした。
このリサイタルに向けて、ウォーキングのBGMにヘンデルをよく聴いた。何気にウォーキングにバロックって合うの。テンポに関わらず軽やかに歩けるの。大発見だった。
会場はわたなべ音楽堂ベルネザールというサロン。天井から音が降り注ぐような音響で、癒し効果がハンパない。ホールとは異なる音との一体感、とても親密な音との交わりを味わえるすばらしいサロンで、スタッフのお姉さまたちが心温まる接客をしてくださる。本当に素敵な場所。
ただ一つ、難点なのは駅から遠いこと。遠いと言っても徒歩20分くらいだけど、今の私には十分に遠い。
さらに、今の私は早く歩くことが難しいから、時間に余裕をもって出かけたし、場合によってはタクろうかとも思っていた。
幸い、時間は倍近くかかったけど、歩いていくことができた。推し活のパワーってすごいね。
リサイタルについてはもう、感動、の一言。ヘンデルの曲中にあるおさん編曲の変奏曲も演奏してくだって、この楽しさ、テンションの上がり具合は他の何とも比べられない。それほど最高だった。
あるおさんの表現には突き抜けた先の何かを感じる。
冷たいドライアイスでやけどする感じ?
唐辛子たっぷりのおいしさと辛さのキワキワのところとか?
今、これを書いていて、両極が混在する、陰と陽、太極図と浮かんできた。
この人でなければたどり着けない、感じられない世界があって、そんな特別な世界へ「お気軽にこちらへどうぞ~」といざなってくれる。
そして「どお?楽しいでしょ?」と分かち合ってくれる。
そこがあるおさんの魔力だな、と思うところ。
先週の竜馬さんのコンサートのときのように、帰りはきっと疲れるだろうと思っていた。確かに駅までの歩きでは倦怠感が再燃したが、それ以外では思ったほどの不調は感じず。これも推し活パワーかな。
いよいよ、ゼローダの影響を脱したのかもしれず、ぐっすり眠れるなぁとニンマリして床についた。
幸せな一日だった。