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大腸がん日記 306日目

抗がん剤8サイクル目の14日目。いよいよこの日と翌朝で終了だ。
過去にも数日あったのだけど、この日とこの翌日もnoteに書く用のメモが空欄のまま。
両日とも出勤はしていた。早退したいと思いながら終日働いた。薬が溜まってくる時期だから、たぶん疲れてたんだろうな。

別に記録している食事メモでは2日間で手のひらサイズの米粉パン2個とうどんひと玉を食べていた。悪心のせいか食欲もなかったみたい。
どう考えても栄養バランス悪すぎ。炭水化物onlyだし。でもこれだけでも食べれるっていいこと。

抗がん剤を始めるに当たってWebでいろんな病院の資料を読んだけど、必ず書いてあるのが

食事は「食べられるとき」に「食べられるだけ」

ということ。
体験してみるとこの意味がよくわかる。少しでも栄養が取れれば副作用は軽くなる。もちろん、食べ物によってはピーピーがひどくなったりはするけど、倦怠感や悪心は食事によって楽になることが多かったように思う。

とにかくこの日、私はがんばったらしい。ハナマル。

毎朝録画している朝ドラをお風呂上がりに観て、TVを消そうとしたらNHKのプロフェッショナルでアメリカの日本人呼吸器外科医の方を追っていた。
オープニングで映った患者さんの一言に号泣してしまった。

体の大きな立派な紳士然とした方が、手術を前に涙を浮かべて「怖い」と。
医師の方はそれに対して「大丈夫」とか「安心して」とか言ってたかな。涙に襲われて覚えてない。

あのとき、私も怖かったんだな。
それを言葉にできなかったんだな。

手術からもう少しで8か月。
こんなに経ってから気付くこともあるのか。

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