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「会社を辞め、東京で出来ることをやってしまおう」

皆様こんにちは。
2020年10月にアグリイノベーション大学校(以下AIC)へ入学しました、吉田と申します。1994年生まれの現在27歳、会社員(営業)、ベンチプレスは100㎏上がりました(6年前)。
第五回目となる今回は、いよいよ会社を辞めまして、最近の取組について書いていきます。

1. 農業を目指した理由を再度まとめよう
1/21(金)、最終出社日がやってまいりました。年明けから社外・社内に会社を辞めることをオープンにしましたが、「農家になります」というと、まあ興味津々です。
特に今、私が勤めていた電機業界は過去最悪の納期問題に直面しており、辞めるというと「君もか・・」のような雰囲気となります。しかし、私の場合は誰も聞いたことがない転職のようで、「頑張れよ!!」と言っていただくことが多かったです。
今後、洲本市に引っ越した後もそうですが、「なぜ農業がやりたいか」を説明する機会が死ぬほどあると思います。また、販路や作型を決めるにあたり、間違いなく影響してくる要素です(辞めたいと思った時も、思い出すでしょう)。
勢いのままに、再確認も込めて農業を目指す理由をまとめました。
ざっくりいうと、
① 自分の人生を自分で評価したい
② 家族力を合わせて生きていきたい
③ 人・社会の役に立てる です。

農業はゴールではなく、農業という手段で自分の目標を実現させる。
ある先輩農家さんがおっしゃっていましたが、まさにその通りと感じました。

2. 卸・小売店訪問!
これまでは、ただただ野菜作るの楽しい~でしたが、仕事となると誰に食べてもらうか?を考える必要があります。なんとなく、直販でやりたいな~くらいで考えていましたが、たまたまAICの方から「イケベジ」という卸さんを教えていただきました。
早速ネットで調べ、青山でファーマーズマーケットという市に出店されていると知り、奥さんと行ってきました。イケベジさんは偶然にも淡路島野菜を扱っており、私の研修先の農家さんの野菜もありました。
イケベジさんの他にも、多くの有機野菜専門の卸や有機農家さんが出店されており、非常に賑わっておりました。
実際、自分の思いに共感いただき、販売をしてくれる卸の方の存在は、
生産者からすれば有難いだろうな~と思います。
調べてみましたが、意外とオーガニック志向の小売店は都市部に存在し、ビオセボンといったフランス資本の小売店や、スーパーホテルという朝食バイキングに有機野菜を取り入れたホテルも存在します。東京にいるうちに、めぐってみたいと思っています。
実際に自分の野菜を扱ってもらうための条件やハードルは一切不明ですが、第一に考えてみたい販路です。

<ファーマーズマーケット@青山の写真>

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3. 有機農業で食っていけるのか?
家族・大事な人に安心を持続的に届けたい=有機をやりたいと考えていますが、果たして実際食っていけるのか?色々調べてみました。

まず、有機農業のマーケット規模は1,850億円です。
*日本で産出額1位のトマトだけで2,150億円規模のため、非常に小さい。
日本全国の「ほとんどすべて有機を購入している」世帯の割合は1.68%で、
月平均使用金額は10,750円。日本全国の世帯数は5,340万世帯のため、
およそ85万世帯が対象となります。
日本国内の耕地面積の0.5%が有機農業取組面積で、有機農家は12,000戸と
全農家戸数のわずか0.5%です(これでも増えている)。
ただし、新規参集者の2-3割は有機に取り組む傾向があるようです。
有機の一番の課題は、「労力がかかる」とのことです。
*露地にんじんでは、10aあたり労働時間は慣行の1.29倍
消費者動向としては、有機野菜の購入経験がある人が全体の6割。
面白かったのが、購入先の9割はスーパーで、農家から直接購入は
全体の1割です。
有機野菜の購買動機は「安心である」がもっとも高いとのことで、
自分の方向性は間違っていなさそうです。
大事なのは、国として有機をどうしていきたいかですが、SDGsも相まって、
有機を広げていくために試作・予算を展開しております。
それが、みどりの食料システム戦略というもので、日本の農業が抱える下記の課題に対しての具体案をまとめたものです。
① 気候変動:自然災害・温暖化により農林水産分野で被害発生
② 地域コミュニティの衰退:生産者の高齢化、担い手減少
2020年、農業従事者の平均年齢は67.8歳。5年前から40万人減少
③ コロナによるサプライチェーンの混乱:19か国が穀物等の輸出制限、
化学原料(NPK)はほぼ輸入に頼っている現状。

つらつらとネットで調べたことを書きましたが、個人的にはやはり有機は
求められているし、間違いなく必要なことだと感じました。
まず、農家は生産が出来ないと話になりません。農薬・化学肥料に頼れない以上、あの手この手を考え、生産を続けていく必要があるので、嫌でも力がつきます。
結局、食っていけるかは自分次第であると改めて感じました。

2021年の10月に入学したアグリイノベーション大学校もいよいよ卒業です。せっかくできたご縁を大事に、これから頑張っていこうと思います!!

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