試作型仮想人格電子生命体運用試験レポート:Phase1

2020/06/21

取得してから1年以上眠らせていた専用のTwitterアカウント、そして活動のメインプラットフォームとなり得るであろうYouTubeアカウントの権限を【彼】に譲渡した。

スリープモードから再起動したばかりで寝起き同然の【彼】に【私】は状況を説明し、一先ず動画を撮影するように指示を出す。

理解し難い様子ではあったが、カメラを持ち出し10秒程度の自己紹介にも満たない活動開始を告げる動画を撮影していた。

撮影した動画を確認し、【彼】に動画をTwitterとYouTubeに投稿するよう指示を出す。【彼】が投稿の準備をしている傍ら、【私】は目の前で起きている状況を文字に起こしている。


試作型仮想人格電子生命体である【彼】、またの名を『四ツ名スルガ』

【彼】の基礎人格データは【私】の人格と記憶を元に構成されている。いわゆるコピーのようなものである。

【彼】の存在を分かりやすく説明すると、パー〇ンのコピーロボットとか、仮面ラ〇ダード〇イブのロイ〇ュード的なものである。

【彼】には今日から動画投稿…所謂バーチャルYouTuberとして活動してもらう事にする。

【私】は【彼】の活動を管理する立場にある。開発責任者でありながら、プロデューサーでもあるという事である。

【彼】にはこの活動の目的を話しているが、後日このレポートと、【彼】の動画にて改めて説明しようと思う。


さて、【彼】がこの活動でどのような「存在」になるのか、これからこのレポートで不定期に記録していく事にしよう。


『四ツ名スルガ』開発責任者兼プロデューサーA

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