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公認野球規則2024

春、野球の季節がはじまると必ず手に入れたいのが、プロ野球選手名鑑と公認野球規則である。
ルールなんてそんな毎年変わらんやろと思われるかもしれない。しかし、程度の差があれ、毎年何らかの改正がなされている。昨年はいわゆる大谷ルール、一人の選手が指名打者と先発投手に起用できるという改正がなされた。
公認野球規則は普通に書店で手に入れることができるので、興味のある方はぜひ手にとっていただきたい。


表紙は日本シリーズ

さて、今回の表紙は昨年度の日本シリーズの試合前、メンバー表交換のシーンが写されている。オリックス・バファローズと阪神タイガースの対戦は関西ダービーで、大いに盛り上がった。両チームのファンならば手に入れたい本ではないか?

2024年度の規則改正点

ベースの大きさの変更と内野手の守備位置

今回の改正点は、メジャーリーグで採用されているルール。
一塁二塁三塁のベースの大きさを、15インチ平方から18インチ平方に大きくすること。これは安全性と盗塁を増やす意味がある。
もうひとつは、内野手の守備位置に関するもの。二塁ベースの両側に分かれてふたりずついなければならない。かつ、内野の内側にいなければならない。つまり極端なシフトを禁止するルール。
大きな改正だが【注】を追加し、我が国では適用しないとされた。
つまり、日本では今までどおりだが、今後どうなるかわからない。

なお、ピッチクロックに関しては、MLBの特別規定で決められているので、ルールブックには記載されていない。

タイブレーク

これもメジャーリーグで採用されているルール。
延長10回からタイブレークで、無死二塁から始める。打順は前回の継続で、その前の打者が二塁走者となる。
この改正は我が国では各団体の規定によると注釈がつけられた。
タイブレークに関しては、いろいろな考えがあり、どういうルールでやるのがいいのか難しい問題である。

エスコンフィールドルール

北海道日本ハムファイターズの本拠地、エスコンフィールドの本塁からバックストップまでの距離が短い、ルール違反ではないかという問題があった。しかし、これはメジャーリーグのルールの誤訳だったことがわかった。
今回の改正点は、本塁からバックストップの距離を60フィート以上を「必要とする」から「推奨する」になった。

”はしがき”に書いてあること

今回のはしがきには、今後の野球規則に関する重要なことが書いてあった。
公認野球規則は今までMLBのルールブック、Official Baseball Rules(OBR)をもとに翻訳され作られていた。
2023年に世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が独自にOfficial Rules of Baseball 2023-2024 (ORB)を発表した。WBSC主催の大会はORBを採用される。
OBRとORBの2つのルールブックがあり、その相違点などを整理しどのように公認野球規則を作っていくかを日本野球規則委員会で検討しているということである。
今後の公認野球規則がどう変わるのか、変わらないのか、注目している。


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