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「カイゼン」を楽しもうという話
こんにちは!
イオンスマートテクノロジー株式会社(AST)のフロントエンド開発チームでスクラムマスターをやっている矢追です。
この記事はAEON Advent Calendar 2024 シリーズ2の18日目の記事です!
カイゼンと改善
アジャイルを加速させるのに需要なキーワードに「カイゼン」があります。
「改善」ではなく「カイゼン」です。
私は「カイゼン」という考え方が好きで、スクラムマスターというロールを選んだと言ってもいいくらい溺愛しています。
世界的にも有名なトヨタ式「カイゼン」は「現状を満足せず、今よりもっと良くする」という意味を持たせているそうです。
この影響もあり、私も日々業務の中で、「改善」と「カイゼン」を区別して扱っています。
(話はそれますが、言霊ってあると思うんですよね。意味をもってその言葉を使うことでそこに魂が宿り、その言葉がチームの共通言語となり単語以上のパワーを持つことが本当にあります。)
改善とカイゼン(あくまでも私のイメージです)
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「改善」をしなさい!は、今ここに大きな課題があり、それを解決するために頭を悩ませる。そして「解決しなければならない」という謎のプレッシャーも乗っかってきます。目線は今、または今より少し先くらい。モチベーションはあがりません。
でも、「カイゼン」をしなさい!だとどうでしょう…え、ワクワクしかないですよね?!今よりよくするために何をするのか?を考える。目線は未来の目標やゴールに向かいます。
カイゼンとスクラム
スクラムは「透明性」「検査」「適応」という3本柱を実現できるように設計されています。
3本柱ときくと、それぞれが独立した柱のように感じます。
実際によく見る図↓
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でも、私がイメージしている三本柱は少し違います。
私がイメージしている図↓
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透明性→検査→適応→透明性…とぐるぐると回すことで、「カイゼン」と同じ考え方ができます。
いち個人の場合、現状認識→検査(仮説と検証)→適応(定着)という形でカイゼンが行われます。
しかし、それが"チームごと"となると、現状の認識のためにまずは「透明性」がないと始まりません。(スクラムではカンバンやストーリーなどを駆使してあらゆる事を見える化しますが、見える化自体が目的ではなくあくまでも透明性のための手段です。)
良いところと悪いところを検査して、適応しながら検証する(≒カイゼン)、これを短いサイクル(スプリント)で継続的に持続可能にしていくのがスクラムというフレームワークだと思っています。
カイゼンとふりかえり
スクラムでの「ふりかえり」というイベントは3つの意味があります。
強制的に立ち止まる
その時点での状況を検証する
カイゼンに向けての一歩を踏み出す
人間は意外と立ち止まって考えるということが苦手です。だからこそ、イベントで強制的に立ち止まります。
そこで今起きていること、良いことも悪いことも含めて状況を把握します。現状で満足してふりかえりで何も出てこないときには「本当に今が最高ですか?」と問いかけてみてください。
チームの最高ってなんだろう?
そこに向かうためには何をするべきか?
そういうことを話し合ってみるのもカイゼンです。
そして、とにかく何かやってみることを見つけてほしい。なんでもいいんです。試してダメならやり直す、他を試す。少なくとも何もせず考えているより、ふりだしに戻ったとしても1mmは前に進んでいるはず。
今に満足することなくほんの1mmでもいいから、今よりよくする。その先の景色でまた違う目標が生まれる。それが「ナイスカイゼン!」です。
ぜひ、ふりかえりを通じてたくさんの「ナイスカイゼン!」を生み出していきましょう。
さいごに
チームでカイゼンを楽しむことができるようになれば、自然に透明性→検査→適応サイクルがまわります。その結果、自然にスクラムを楽しめるようになると信じて、私のスクラムマスターとしての活動は続いていきます。
ぜひ、みなさんも一緒に「カイゼン」を楽しみましょう!
イオンスマートテクノロジーでは「カイゼン」を楽しみながら一緒にスクラムを盛り上げてくれる方を募集中です!