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TMI 副専攻制度について

はじめまして。
東京大学工学系研究科システム創成学専攻に所属しながら、この度同研究科技術経営戦略学専攻(通称:TMI)に副専攻として合格いたしました青そうと申します。
今年度副専攻制度に応募したのが私一人だけだったらしいのですが、私が思うにかなりコスパ良く修了できる制度であると感じたので、この制度の知名度向上と、この制度を使おうと考えている後輩のために、制度について書き残しておこうと思います。

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TMIとは

まずTMIとはどんな専攻かと言いますと、工学部の中でもかなり社会応用に寄った専攻であり、企業の経営戦略を考えたり、新技術の導入だったり、自身で起業したりすることを目標とした感じの専攻になります。
以下にHPから引用した専攻の理念を掲載しておきます。

企業経営における技術の活用を論じる狭い意味での技術経営から脱却し、技術の活用や価値の発揚の在り方を社会全体から俯瞰的に捉え直し、グローバルな問題解決に貢献する社会的価値創出を理念とする。

なんかすごそうですね(小並感)

企業と共同研究を行なっている研究室もたくさんあり、様々な業績をあげている研究室もあります。
就職予備校と揶揄されたりもしますが、個人的には大学の知識は社会に還元されるべき(特に工学においては)であり、その一環として社会に近いこんな専攻があってもいいんじゃないかって思います。
人工知能で有名な松◯先生が所属していることでも有名になっているのかもしれないと個人的に思っていますね。
過去の先輩が実績を作ってくれたおかげで、就職業界でもTMIは割と人気の専攻らしいです。知り合いの先輩にもTMIを修了したのち、TMI同期と会社を興し、経営しているといった方がいます。すごーい。

そんなTMIなんですが、昨今のデータサイエンス人気のおかげか、起業したい人がたくさん集まるせいか、はたまた◯尾研に行きたい学生がたくさんいるせいかわかりませんが、非常に院試の倍率が高くなっています。学部時代にTMIの研究室に所属していたのに、院試で落とされたみたいな話も割とよく聞く話です。
また、TMIは院試の専攻が終わってから研究室の配属が決まるので、院試には受かったけど行きたい研究室にはいけないみたいなことが起こる可能性もあります。
それだけ入るのがとっても大変な専攻です。私も院試だったら確実に落ちていただろうなあ…(数弱かつ面接下手なので)

副専攻制度について

それでは本題の副専攻制度ですが、簡単にいうと

TMIの講義を10単位以上追加で履修すると、TMIの副専攻の修了証あげるよ!

って制度です。論文とかも書く必要なく、必修講義とかもない、ただ興味があるTMIの講義を10単位取れば(まあ3つある分野から最低2単位ずつ取らないといけないみたいですが)修了証がもらえるというわけです。

とってもコスパ良くないですか!!??

大学院の講義は基本的に単位を出してくれるので滅多なことでは落としませんし、レポート科目も多いです。私の主専攻であるシステム創成学専攻は、必修単位の他に22単位で修了できます。追加で10単位増えても32単位。
学部時代週20コマ取っていた工学部卒の皆さんには簡単ではないですか?
(こんなところがブラック工学部と呼ばれる所以)

前述の通り就職でも役に立つことが予想されますし、単純に修了証はなんぼあってもいいものなので、お買い得に感じてしまった貧乏性の私はやらない理由がなかったです。

そして、もう一つの副専攻のメリットとして
TMIの教授に指導してもらいながら研究ができる
ことが挙げられます。
修了要件こそ単位を取ることですが、副専攻の学生にも指導教員がついており、希望すればその先生のもとで研究活動を行うことができます。
変な言い方をすれば、教授と仲良くなって研究に携わるチャンスが得られるかもしれないということです!
行きたかったけど点数の関係だったり院試が不安だったりでいけなかったあの研究室に行けるのは夢がありませんか……??
(副専攻の配属を受けた研究室でどのように扱われるかは教授次第といったところですが、学科で2年間TMIの先生の講義を受けてきた感想として、やる気のある学生だったらどの先生も受け入れてくれるとは思いますよ)

選抜方法について

副専攻の募集は、例年夏休みの期間に、工学系研究科TMI以外の専攻のM1・D1・D2を対象に行われます。
出願に当たって、願書の他に主専攻の指導教員の推薦状が必要となります。私の推薦状例を見せるわけには行きませんが、専攻の事務室に問い合わせると、過去の例を見せてもらえる場合がありますので、ご確認ください。

選抜方法は面接になります。
面接で聞かれたことは非常に当たり前のことで、

「今どんな研究をしているの?」
「専攻では何を勉強したいの?」
「どんな講義に興味があるの?」

みたいな感じでした。
最後に、「この副専攻制度をどこで知ったの?」みたいな質問を受けて、専攻としてもこの制度のアピールを考えているんだなぁって思いました。

もっと倍率が高いのかなぁって心配していたのですが、この面接の時に今年の出願者が私一人だということを知りました。倍率なんてあったもんじゃなかった。行きたい先生行き放題。やったぜ。

最後に

倍率が異様に高く、選ばれた者しか行けないと思われているTMIですが、こんな方法で研究をすることもできるんだよ、という後輩への道標としてこの文章を書きました。TMI側も、もっと募集者はもっとほしいと思っているはずなので、後輩方にはこの制度を前向きに検討してほしいと思います。
特に今なら倍率も何もないので、先生選び放題です!
何か質問がありましたら、Twitter @SAoyg にて受け付けておりますのでお気軽にご相談ください。それでは。


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