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【メガバンク勤務「クロ」】後継者はしっかり決めていますか?
今回は、クロさんから寄稿いただいた9本目の記事をご紹介します。
私の自己紹介記事も、ぜひあわせてチェックしていただけると嬉しいです。
こんにちは。クロと申します。
私は新卒でメガバンクに入社し、入行店から現在に至るまで営業店で担当者をしてきました。
谷本さんとはXで出会い、銀行やキャリアについてお話しさせていただいたことをきっかけに、それ以来仲良くさせていただいております。
営業店では、多くの経営者の方や貸出案件に携わらせていただきました。今回は「会社の後継者」について書かせていただきます。
特に今後メガバンクと取引を始めたいと考えている企業様にぜひ読んでいただきたい内容です。
Xでも私の考えを発信していますので、よければ見てください。https://x.com/kuro_career
後継者って必要?
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会社を将来に残していく上で、後継者を決めておくのは非常に大切なことです。中堅・中小企業企業の社長は、一代で会社を立ち上げたり、自分の親から会社を引き継いだりした方が多く、会社への思い入れが強いように感じています。
ただ一方で、私が担当先の社長と話していて最近よく感じるのは、
「会社を残したいが具体的に何も考えていない」
「何をすればいいか分からない」
「息子が継いでくれるだろう」
といったお話が多いことです。
将来に対しての社長の思いがあるにも関わらず、具体的対策を行なっていない方が多いように感じます。これは短期的な目線では影響がないかもしれませんが、長期的な目線では銀行としても非常に難しくなってきます。
後継者を決めないと資金調達にも影響する?
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中堅・中小企業企業の社長は、いわゆるカリスマ経営者であったり、現在の社長だからこそ会社を運営できている部分が多くあったりします。大企業であれば社長が変わったとしても経営に大きな影響はありませんが、中堅・中小企業ではそんな訳にはいきません。
金融機関が融資を行う際、経営者の能力や人柄も与信材料に入りますので、「この人なら問題がない」と判断されるような経営者を育てておかないと社長が退任された後の資金調達が難しくなります。また、これは金融機関だけでなく、取引先についても長期的に取引するために後継者に合わせて欲しいというお会社も多くありますので、事前に備えるのは非常に大切なことだと思います。
一般的な会社の後継者
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会社の後継者を作るといってもやり方は多くあります。大まかには「親族内or親族外」の2通りです。
親族内で後継者を見つける場合
これが、オーナー企業で昔からある後継者の見つけ方です。これは、ご子息、ご息女に限らず兄弟の子供など親戚の中から見つけることも可能です。税金のことも考えると早めに準備をしておくことが大切だと思います。
親族外で後継者を見つける場合
親族外で後継者を見つける場合は、以下の2パターンがあります。
①社内人材から見つける
②社外人材から見つける
①の場合は、役員や従業員が後継者の対象となります。自社で長年働いている人材であるため引き継ぎもスムーズにいく場合が多いです。
②の場合は、M&Aや経営者を外部から招聘することが選択肢になります。これは後継者が見つからなかった時に取られることが多く、役員や従業員から一定の理解が必要になってきます。
他社は実際どうしているの?
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私が担当してきた企業様では、親族内で後継者を見つける場合が多かったですが、最近は会社を売却するM&Aもかなり増えている印象です。
一定の企業価値のある企業様であれば買い手はすぐに見つかる場合が多いため、選択肢の1つとして考えてもいいかもしれません。とはいえ、大部分は親族内で後継者を見つけるので、事前の準備はしっかりとしておく必要があるでしょう。
親族内で後継者を決める大きな問題点
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社長の後継者を親族内から見つける場合で一番のよく問題になるのが、「お金」の部分です。株式会社の場合、会社の所有者は社長ではなく株主で、株式には資産価値があります。
後継者に株式を譲る場合、やり方はいくつかありますが、どういった手段を取るにせよ資金の調達が必要になります。また、資産を平等に分けないと今後遺産相続の際に親族内でトラブルにもなりかねないので、事前に資産をどう分けるか、平等に分けるために現金はどれくらい確保しておく必要があるかなどしっかり考えておきましょう。
最後に
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今回私がお伝えしたかったのは、後継者が誰になるかは与信判断にも影響を与えるということ、後継者に株式を譲渡するのにもしっかりとした準備が必要ということです。
なんとなく上手くいくだろう、なんとかなるだろうと考えている経営者の方は多いですが、この記事を読んでぜひ認識を改めてもらえればと思います。後継者を決めた上で対策をどうするか、資金調達をどうすれば良いかに不安がある方はご相談ください。現役銀行員として、しっかりとアドバイスさせていただきます。それではまた。
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主に銀行融資関係(資金調達)のコンサルを行っています。
資金調達が出来た際の成功報酬は基本的に頂いておりません。
理由としては・・・
・1度融資を利用する企業は、その後、2回目、3回目と利用があります。
・長いお付き合いをすることで、お互いの信頼関係を築くと共に、今後の資金繰りについて責任を果たすためです。
ですので、契約先とは最低でも毎月1回は定例でコミュニケーションを取らせて頂き、その都度、資金調達のタイミングや事業方針などについても議論をしております。
社長の望む調達金額を受けられる決算書の作成を得意とします。
銀行融資にはいくつかポイントがあります。
粉飾などによらず、目指す決算書にたどり着くよう、決算月の約半年前からすり合わせを行います。
このすり合わせとは、紙面による数字との睨み合いに留まりません。企業における営業活動など、包括的に関わっております。
これは、税理士や一般的なコンサルタントでは分からない分野です。
お客様によりますが、御社での私の名刺を作ってもらい、銀行対応全般をお任せ頂いております。
銀行対応において、代表者や責任者の方にご同席頂くのは、基本的に初面談時と契約時のみです。
融資実行までの中間の交渉は、全て私がお引き受けします。
(金融機関や個別対応でお受けできない場合もあります。)
CFO的な立ち位置で長きに渡りお役に立てればと思います。
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