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【現役銀行員×中小企業診断士ゆーき】お金だけの支援では限界がある?~経営者が知っていても良い銀行員の葛藤~

今回は、ゆーきさんから寄稿いただいた3つ目の記事をご紹介します。
私の自己紹介記事も、ぜひあわせてチェックしていただけると嬉しいです。


こんにちは!現役銀行員のゆーきです。

普段は本部部署にて経営改善を中心にしたサポート、資金調達や金融調整などの支援をしています。今日は、私が日々の仕事を通じて感じた「お金以外の支援の大切さ」について、皆さんとお話ししたいと思います。

Xでも、私の考えを発信しています。
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銀行員のジレンマ

銀行員のジレンマ

銀行員として働き始めて4年目。
大きな壁、疑問にぶつかります。それは「ノルマ」です。新商品を売り込んだり、融資を増やしたりと数字を追いかける毎日に、だんだん疑問を感じるようになりました。

ノルマとお客様第一の狭間で

「本当にこれで、お客様の役に立てているのかな...?」と。
そんなノルマに追われて余裕のない時に、私の元に飲食店を営む経営者から電話がありました。銀行員としての直感から、「この先からはもう数字は取れない」と思っていたため、少し憂鬱な気持ちで電話に出ました。

「ゆーきさん、けがをしてしまって、店を運営できなくなってしまった。お金は借りれる?」

その瞬間、私の心が重くなりました。
というのも、この飲食店には最近開業資金を貸したばかり。お店の料理も接客も素晴らしいのですが、経営の数字面が苦手で、将来の計画もあまり具体的ではありませんでした。だから、融資の審査もとても時間がかかったんです。「どうしよう...」と思いながら、上司や支店長に相談しましたが、結局は融資をお断りすることに。

私の元に驚きの通知が

その1週間後に驚きの知らせが…。
なんと破産通知が届いたんです…。

その時の気持ちは今でも忘れられません。毎日ノルマに追われて、大切なものを見失っていたんじゃないか。もっとお店の方と一緒に考えるべきだった。融資の相談の時にもっとじっくり話を聞くべきだった...。

「そもそも、何のために銀行員になったんだろう?」
後悔の気持ちでいっぱいになりました。お客様のためになる仕事がしたいと思っていたはずなのに、気づけばノルマばかり気にしていた自分に気づいたんです。
「お金を貸すことだけが、本当の支援なのだろうか?」

葛藤の日々

葛藤の日々

 この出来事をきっかけに、私の中で大きな葛藤が始まりました。日々の業務をこなしながらも、常に心の片隅にあの飲食店の経営者さんのことが引っかかっていました。

数字とお客様の間で

ある日、新規融資の案件を担当することになりました。製造業を営む中小企業でしたが、財務状況は決して良くありません。

「ノルマも足りないし、何とかするしか…」

営業ノルマを達成しないといけなかったので、どうしてもこのお客さんとの契約を取りたかったんです。でも、よく考えてみると、このお客さんが本当に必要としているのは、「なぜ利益が出ないのか」を一緒に考えてあげることだったんです。

迷った後に出した答え

時間も足りないし、ノルマも達成できていない状況で、このお客さんにたくさんの時間を使うべきかどうか迷いました。迷って、悩んで、会社に行きたくない日もありました。

でも、よくよく考えた結果、私はただお金を貸すだけの機械じゃないんだ。お客さんの人生や事業に寄り添って、一緒に成長していくことこそが、私の本当の仕事なんだ。そう思えたときに、どうすべきか分かった気がしました。

新たな挑戦

新たな挑戦

その日から、私の仕事への取り組み方が少しずつ変わっていきました。融資の可否を判断する際も、単に財務諸表だけでなく、経営者の方々としっかり対話を重ねるようになりました。

伴走型支援へ

「御社の強みは何だと思いますか?」
「今後のビジョンについて教えてください」
「どんな課題に直面していますか?」

こうした質問を通じて、お客様の事業への理解を深めていきました。お客様もそんな自分に対して心を開いてくれるようになり、なんでも話をしてくれるようになりました。

お客様から感謝の声も

「なんだ、融資をお願いされるのかと思ったよ。事業のことこんな聞いてくれた銀行員はいないよ。ありがとう。」と何度も経営者に言われたことがあります。その言葉を聞くたびに、少しずつですが、自分の取り組みが正しい方向に向かっているんだと実感できました。

その反面、ノルマは達成できず、上司に怒られることも多々ありました。事業の支援とノルマの達成の両立には自分の能力が足りなかったのです。でも、お客様の笑顔を見ると、それも頑張れる原動力になりました。

新たな課題

新たな課題

しかし、お客様の経営課題に向き合っていくうちに、新たな壁にぶつかりました。それは自分の知識や経験の限界です。

より専門的な知識の必要性

「もっと専門的なアドバイスができたら...」
「経営全般についての深い理解があれば...」

そんな思いが日に日に強くなっていきました。お客様の期待に応えたい、でも自分にはまだ力が足りない。そんなジレンマに苦しむ日々が続きました。

中小企業診断士の道へ

ちょうどそんな時、会社の公募で「中小企業診断士」という資格の専門学校への補助があるものを見つけました。

「中小企業の経営課題を分析し、解決策を提案できる国家資格」
この言葉に、大きな希望を見出しました。迷わず自ら手を挙げ、支店長や人事部にかけあい、想いのたけをぶつけました。

「お客様のために、もっと力をつけたいんです!」 
中小企業診断士の資格を取得すれば、より専門的な知識を身につけ、お客様により良い支援ができるはず。そう確信して、私は決意しました。
「よし、中小企業診断士を目指そう!」

まとめ:新しい時代の銀行員を目指して

まとめ:新しい時代の銀行員を目指して

振り返ってみると、あの飲食店の破産をきっかけに、私自身も大きく成長できました。辛い経験でしたが、それがなければ今の自分はなかったかもしれません。あの時の飲食店の経営者にはとても申し訳ない気持ちと大きな感謝をしています。

ノルマと本当の支援の姿の間で葛藤し、時には挫折しながらも、一歩ずつ前に進んできました。中小企業診断士という新たな目標を見つけ、さらなる高みを目指しました。

銀行員の仕事は、単にお金を扱うことではありません。お客様の人生や事業に寄り添い、共に成長していくこと。それこそが、銀行員の醍醐味なのだと思います。

これからも、金融の専門家としての知識を磨きつつ、人と人とのつながりを大切にする。そんな新しい時代の銀行員を目指して、日々努力を重ねていきたいと思います。そして、これからも私の挑戦は続きます。さらに多くのお客様の夢や希望を支えていけるよう、日々精進していきます。お客様と共に成長し、子供たちが大人になっても無邪気に夢を語り合える地域に貢献することが私の目標です。

この記事を読んでくださった皆さん、ありがとうございました。もし会社を経営されている方、銀行員を目指している方、今まさに銀行で働いている方、経営者のサポートをしている方がいらっしゃれば、ぜひ新しい時代を創れるよう一緒に考えていきましょう!!

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ですので、契約先とは最低でも毎月1回は定例でコミュニケーションを取らせて頂き、その都度、資金調達のタイミングや事業方針などについても議論をしております。

社長の望む調達金額を受けられる決算書の作成を得意とします。

銀行融資にはいくつかポイントがあります。
粉飾などによらず、目指す決算書にたどり着くよう、決算月の約半年前からすり合わせを行います。
このすり合わせとは、紙面による数字との睨み合いに留まりません。企業における営業活動など、包括的に関わっております。
これは、税理士や一般的なコンサルタントでは分からない分野です。

お客様によりますが、御社での私の名刺を作ってもらい、銀行対応全般をお任せ頂いております。
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