キャッシュフローの改善は借入金返済額軽減とコスト削減の両輪で行うことが有効
こんにちは。元銀行員 勤続10年、法人融資営業をしていた谷本と申します。
現在は独立して、主に中小企業の財務担当者のアウトソーシング事業を行っています。
今回は、キャッシュフローの改善は「借入金返済額軽減」と「コスト削減」の両輪で行うことが有効ということをお話ししたいと思います。
融資に関する相談は、問い合わせフォームやFacebookのDMなどから受け付けています。
赤字改善のために行うべきこと
1,000万円の赤字(1,000万円の年間キャッシュフローマイナス)を改善するために、社長は頭を抱えながら「どの支出を減らせるか」考えます。
コスト削減には、販売費及び一般管理費の中から金額の大きいものを順番に見直していくことが有用です。
しかし、固定費削減には限度があります。
片側で銀行の返済は待ってはくれません。
毎年キャッシュフローマイナス分を補填する融資を受けている状況、今後銀行の取引方針が変わって折り返し融資が出なくなったらどうでしょうか。
私たちは、そんな不安を抱えている経営者から相談を多く受けています。
コストカットと合わせて返済金額の見直しを!
キャッシュフローを見直す際は、コストカットと合わせて返済金額の見直しを行うことが大切です。
銀行の毎月の返済金額の見直しを行う
例えば、1,000万円のコストカットができて、晴れて営業利益がトントンとなったとします。このとき、既存の融資額が5,000万円あり、5年返済であれば年間1,000万円の返済があることになります。
銀行には、利益から返済をしないと手元資金がどんどん減っていきます。
そのため、利益がトントンであれば1,000万円の返済分だけ手元資金は1年間で減少することになるでしょう。
実際には、ここに消費税の支払いが待ち受けています。
融資返済額についてもメスを入れる
ここまで聞くともう分かると思うのですが、このままではいけません。
販管費の削減と同様、融資返済額についてもメスを入れましょう。
具体的には、まずはリスケジュール(条件変更)ではなく、既存融資の借換によって融資口数の削減(一本化)および返済期間の延長を検討します。
具体的な解決策をチェックしよう
例えばですが、
①当初2,000万円5年返済(年間400万円の返済):現状残高800万円
②当初2,000万円5年返済(年間400万円の返済):現状残高1,200万円
③当初4,000万円5年返済(年間800万円の返済):現状残高3,200万円
これを追加融資2,000万円と合わせて(800万円+1,200万円+3,200万円)7,200万円、7年返済で借換をしたとします。
そうすると、当初7,200万円 7年返済(年間返済1,030万円)となり、既存借入分年間返済額1,600万円よりも割賦が減った形で運転資金が確保可能です。
この借換ですが、保証協会付きや公庫の融資であれば最長10年まで検討が可能なので、ご相談をされてみることをおすすめします。
最近、特に資金繰りが厳しいと言われる企業について相談を受けた際、もっと返済期間を長く取れるのに十分な返済期間を取れていない企業を目にする機会が多々あります。
何か気になることがあればご相談ください
今回は、キャッシュフローの見直しについて、具体的な例を挙げながらご紹介しました。
うちの会社の場合どうなんだろう?
もしそう思われた方はぜひ一度ご相談ください。
お待ちしております。
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