追加融資を受ける時に考えておいて欲しいこと。新規融資と借換でこんなに違う!
こんにちは。元銀行員 勤続10年、法人融資営業をしていた谷本と申します。
現在は独立して、主に中小企業の財務担当者のアウトソーシング事業を行っています。
今回は、追加融資を受ける時に考えておいて欲しいことをお話しします。
新規融資と借換では、年間返済額が大きく変わってくるため、自社のキャッシュフローに見合った調達方法を検討することが大切です。
融資や返済にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
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新規融資と借換の違いとは
まずは、新規融資と借換の違いを簡単に解説します。
新規融資の場合
新規融資の場合は2回目、3回目と融資を受けていくと、融資の本数がどんどん増えていきます。例えとしては、以下の通りです。
1回目の融資…1,000万円 返済期間5年 @167,000円
2回目(2年後)の融資…1,000万円 返済期間5年 @167,000円
(1回目の融資がなくなるまで@334,000円)3回目(さらに1年後)の融資…1,000万円 返済期間5年 @167,000円
(1回目、2回目の融資がなくなるまで@501,000円)
このように、借入の本数が増えていくと思ったよりも返済負担が重くなる
ことがご理解頂けるのではないでしょうか。
借換をした場合
これを借換を導入すると下記のようになります。
1回目の融資…1,000万円 返済期間5年 @167,000円
2回目(2年後)の融資…借入額1,600万円 返済期間5年 @267,000円
3回目(さらに1年後)の融資…借入額2,280万円 返済期間5年 @380,000円
1回目の融資については、新規融資と同じです。
2回目の融資では、1回目の融資残高「@167,000円×24=4,008,000円」
「10,000,000円ーここまでの返済額4,008,000円=5,992,000円」
1,000万円の運転資金を借りることを想定すると、
「10,000,000円+5,992,000円=約16,000,000円」なので、最終的には借入額1,600万円で返済期間5年、@267,000円となります。
3回目の融資では、2回目の融資残高「@267,000円×12=3,204,000円」
2回目の当初融資残高「16,000,000円ー3,204,000円=12,796,000円」
1,000万円の運転資金を借りることを想定すると、
「10,000,000円+12,796,000円=22,800,000円」なので、最終的には借入額2,280万円で返済期間5年、@380,000円となります。
新規融資と借換で比較すると、返済負担が大きく違うのが分かるはずです。
新規融資と借換で年間返済額は大きく変わる
新規融資と借換では、年間返済額が大きく変わります。
以下で、詳しい内容を見ていきましょう。
借換で対応すると返済負担を軽減できる
先ほど比較をして分かった通り、3回目の融資で比較すると全て新規融資の場合、毎月501,000円(年間6,012,000円の返済)に対して、借換で対応をすると毎月380,000円(年間4,560,000円の返済)となります。
年間で見ると返済額を1,452,000円、軽減することが可能です。
今回は1,000万円の追加融資で検討をしましたが、これが5,000万円や1億円だったらもっと大きな差が生まれます。
自社に合う調達方法を検討しよう
従前より、私は「税引き後利益+減価償却費」と借入金の年間返済額を引き算したときに「税引き後利益+減価償却費」が上回っていなければならないという話をしています。
年間返済額の方が多いと、キャッシュフローがマイナスで将来の調達余力がないと判断されてしまいます。
そのため、自社のキャッシュフローに見合った調達方法を検討することが
非常に大切です。
資金調達に迷った際は弊社に相談を
借入を起こさなければならない機会は多々ありますし、大きな調達を行わなければならないことも経営をしていればあるはずです。
そういった中で、どのようにして調達を行うのか、本当に銀行員に委ねていて良いのでしょうか?
正しい調達ができているのか、ぜひチェックをされてみてください。
気になる方は、弊社でのご相談も受け付けています。
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