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【現役銀行員:砂漠の練り消し】スコアより現場を!工場見学のススメ
今回は、新たに寄稿していただく「砂漠の練り消しさん」の1本目の記事をご紹介したいと思います。
私の自己紹介記事も、ぜひあわせてチェックしていただけると嬉しいです。
はじめまして、コードネーム砂漠の練り消しと申します。
私は金融機関の営業担当者として勤務しており、日々中小企業のお客様とあることないこと世間話をしながら過ごしています。現在は、仕事をしながら平日しかいけないようなランチ先を探しています。
谷本さんはお取引先の財務担当者として私と関わってくださり、以降様々な案件でご一緒させていただいております。
(今後もよろしくお願いします笑)。
さて、今回の記事出稿にあたっては、業務の中で感じていることを銀行員の皆様・中小企業の経営者の皆様・(読者の中にいらっしゃるかは分かりませんが)中小企業の銀行担当の皆様と共有できればと思っております。
基本的には銀行員の方向けの内容かと思いますが、経営者の皆様・銀行担当者の皆様においては、銀行員がどんな考えで仕事をしているか、理解の一端となりましたら幸いです。
0.最も伝えたいこと
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最初に申し上げておくと、この記事で最も伝えたいことは、財務(スコア)偏重の融資姿勢では銀行内部的にも対融資先的にも、限界がきてしまうということです。
まず、銀行内部的には審査主管部から「このお客さんはどんなことしてるの?何が強みなの?生き残るの?返せるの?その確証は?」と(煩く)突っ込まれ、その回答は財務諸表だけでは難しい場合がやってきます。
次に対融資先的にも「この担当者は数字(実績)しか見ていない」と思われてしまうことで、事業の本質的なことや今後の展開について聞くチャンスを逸してしまう可能性があります。
では、どうしたら良いのでしょうか・・・。
1.まずは現場を見よう
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卸売業の場合、倉庫を併設していない限り、なかなか現場を見ることは難しいかもしれません。
(港で管理していたり自社を経由しない商流だったり)
しかし、製造業の場合は現場である工場が存在します。キャッシュフローの源泉である工場を見ることで、何が起きているかを理解していきましょう。
※今回は特に製造業のお客様向けの内容かもしれません。
2.工場見学に対して銀行員とお客さん、お互いが思っていること
ここで、銀行員の皆様に質問です。
実際に現場を見ることについて、自分自身どう思っていますか?また、お客さんはどう思っているか考えたことがありますか?一般的な本音と建前は、以下の通りかと思います。(決めつけ)
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これでは何も意味がありませんね(笑)
3.じゃあどうしたらいいのか
これについて答えはありませんが、銀行員的には見ておきたいポイントがいくつかあります。
あるあるの内容とあわせ、もう少し詳しく書いていきたいと思います。
3-1.導線って言っとけばいいと思ってないか
これは工場見学(実査)あるあるだと思いますが、とりあえず「導線」から確認して「なるほどですね~」と知ったかをする傾向にあります。実際何か困ったらこれを確認しとけば、それっぽい工場見学になります。
しかし、これはお客さん的には100万回同じことをされているので、あんまり嬉しくないと思います。
ただ、銀行員としては生産数量とか金型管理とか段取替えの発生回数以外には、これくらいしか話ができないので、聞かざるを得ない内容になります。
聞かざるを得ない以上、最低限の知識を身に着けておくことが肝要(突然の稟議書にありがちな熟語)です。
以下の工程を見てみましょう。
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銀行員はこの工場を見て「導線が入り組んでいなくていいですね~」といいます。それを聞いてお客さんもニコニコしてくれると思います。
ここでのポイントとしては、導線が入り組んでいないのは良いとして『なぜ仕掛品置き場があるか』です。「工程内で仕掛品が発生する=前後の生産スピードにずれがある」ことを意味しています。つまり、工程上のネックが存在することになるのです。
他にも細かく確認していくと色々と分かってくるのですが、ひとまずネック工程さえ分かれば問題ないかと思います。
(あまり銀行員が突いてくるポイントではないので差別化できます)
生産能力を一定に保つべく、新しい設備を入れるニーズが詰まっているかもしれませんので、失礼にならないよう丁寧にニーズを探ってみましょう。
3-2.受注生産か見込生産か
そもそもなんですが、ご商売の形態として「受注生産なのか」「見込生産なのか」を事前に確認しておくことも重要です。
受注生産であれば原則的には受注に基づいた生産であり、完成品在庫は不要になります。(生産後即時納品するため)
しかし、受注生産型のご商売にも関わらず、完成品在庫を持つ会社があります。なぜでしょう・・・。
会社様次第だと思いますが、その事情を確認することで財務諸表上は業界平均並みであり、問題なしと判断していた”在庫の含み損”に気が付くかもしれません。
ご商売の形態を踏まえて工場内を見ていくと、気づきがあるかと思います。
4.最後に
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色々つらつらと書いてきたのですが、最後に言いたいのは「現場(工場)を見ると気づくことがあるはず!迷惑かなと思うかもしれませんが勇気を持って『工場見せてください!』と言ってみましょう!!」です。
今更ですが、今回の記事では「0.最も伝えたいこと」で記載した審査部への回答について、プラスの面での内容を書いていないことを気づきました(笑)
この点については、今後機会があればまた記事を書ければと思います。
散らかってしまったのですが、一読者として今後の中小企業の皆様・銀行員の皆様、そして谷本さんのご活躍を祈念しております。お読みいただいてありがとうございました。
実は私、谷本はこの度、自身のYouTubeチャンネルを開設いたしました!
早速、1/29に1本目の動画がアップされています。
今回アップしている1本目の動画は、『資金調達コンサルタントの一日密着』というタイトルで作成させていただきました。
お客様にも出演いただき"リアル"を動画に詰め込んでいます。ご出演いただいた社長の皆さまありがとうございました!
下記は、2025年1月29日より始めたYouTubeチャンネルです。
現在は、2~3本目の動画もアップされています。
ぜひ、こちらもあわせてチェックしていただけると嬉しいです。
https://www.youtube.com/channel/UCXLxrsiPKa_d4FMOtFBPv-A
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また、谷本はXでも日々発信を行っています。
ぜひnote、Xについて今後もフォローをお願いします。
https://x.com/arriba0519
相談に関する質問については、以下の記事でお答えしています。
お問い合わせは、DMもしくは問い合わせフォームからお願い致します。
※氏名・社名・業種・Facebook URL・メールアドレスなどを添えてお問い合わせください。
主に銀行融資関係(資金調達)のコンサルを行っています。
資金調達が出来た際の成功報酬は基本的に頂いておりません。
理由としては・・・
・1度融資を利用する企業は、その後、2回目、3回目と利用があります。
・長いお付き合いをすることで、お互いの信頼関係を築くと共に、今後の資金繰りについて責任を果たすためです。
ですので、契約先とは最低でも毎月1回は定例でコミュニケーションを取らせて頂き、その都度、資金調達のタイミングや事業方針などについても議論をしております。
社長の望む調達金額を受けられる決算書の作成を得意とします。
銀行融資にはいくつかポイントがあります。
粉飾などによらず、目指す決算書にたどり着くよう、決算月の約半年前からすり合わせを行います。
このすり合わせとは、紙面による数字との睨み合いに留まりません。企業における営業活動など、包括的に関わっております。
これは、税理士や一般的なコンサルタントでは分からない分野です。
お客様によりますが、御社での私の名刺を作ってもらい、銀行対応全般をお任せ頂いております。
銀行対応において、代表者や責任者の方にご同席頂くのは、基本的に初面談時と契約時のみです。
融資実行までの中間の交渉は、全て私がお引き受けします。
(金融機関や個別対応でお受けできない場合もあります。)
CFO的な立ち位置で長きに渡りお役に立てればと思います。
創業融資のお問い合わせも多く頂いております。(R3年実績30社程度)
創業計画書の書き方にお悩みではないでしょうか?
大口の資金調達のコーディネートも行います。
これから事業が大きく成長する中で、どのように銀行と付き合おっていくべきかお悩みではないでしょうか?
収益物件購入、不動産業者、保険営業マンからのご相談もあります。
ご自身では分からない銀行のこと、たくさんあります。
銀行内には独自のルールや文化が満ちあふれています。
現在、お付き合いを頂いている企業は東京が主ですが、リモート対応も可能です。場合によっては出張も致します。
事業を頑張る経営者の皆さまのお役に立てる記事をこれから書いていきたいと思っております。
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