借入金の利息支払い能力を測る指標『インタレスト・カバレッジ・レシオ』について考えてみる。
こんにちは。元銀行員 勤続10年、法人融資営業をしていた谷本と申します。
現在は独立して、主に中小企業の財務担当者のアウトソーシング事業を行っています。
今回は『インタレスト・カバレッジ・レシオ』という指標について、私の考えをお話ししていきたいと思います。
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インタレスト・カバレッジ・レシオとは
横文字で大変恐縮なのですが、インタレスト・カバレッジ・レシオという指標があります。計算式は、以下の通りです。
《インタレスト・カバレッジ・レシオ = 営業利益 ÷ 利払い費用》
インタレスト・カバレッジ・レシオは、借入金の利息支払い能力を測るための指標で、年間の事業利益(営業利益と受取利息・配当金)が、金融費用(支払利息・割引料)の何倍であるかを示すものです。
基本的には2倍~5倍以上が望ましく、10倍以上なら安全と言われます。
ただし、業界によって数値は異なるケースもあるので、注意が必要です。
指標を視野に入れて計算しよう
当然、借入金が大きくなればそれだけ利息支払いも多くなります。
そんなときは、指標も視野に入れながら決算書対策を考えていきましょう。
利益水準の考え方
御社の利益水準は、来期以降の調達も見据えた状態(決算書)になっているでしょうか
利益水準を考える際には、インタレスト・カバレッジ・レシオなどの指標も視野に入れ、決算着地を検討しなくてはなりません。
利払いが多くなりがちな業種こそ指標が大事
インタレスト・カバレッジ・レシオに関しては、長期借入金をメインに利用している企業が参考にするというより、私個人としては不動産業や建設業のように不動産の仕入および工事における紐付き融資を行うような企業に考えてもらいたい指標です。
不動産仕入資金は基本的に1年以内の期日一括返済、建設業は工事の回収に応じて期日一括返済としているので、毎月の約定返済が発生しません。
そのため、長期借入金の場合に考える「税引後利益+減価償却費ー借入金年間返済額」をあまり考えなくて良くなります。
大事なのは、短期資金を調達するにあたり、利払いをしっかり利益から行えるかどうかです。
不動産と建設は、どちらも利払いは多くなりがちな業種です。
だからこそ、自社のインタレスト・カバレッジ・レシオの水準を気にしておきましょう。
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