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巣材採取

 イヌワシの巣材採取を近くで観察出来たのは初めてである。いつもは遠くの標高の高い斜面でイヌワシの動きから巣材採取と推定して飛んで巣材を持っていることが目視された時点で判断していたが今回は近くで観察することが出来た。
 巣から出た個体は谷の中を下を見ながら飛んでいる途中、急に降下して谷の低い斜面の枯れた松に止まり、取れそうな枝を探してからその狙いをつけた枝を脚で掴み体重を掛ける。それでも折れないのでその長い両翼を大きく羽ばたかせ、その勢いでやっと脚に巣材を持つことができた。
 このペアでは巣材搬入は午前中に行われることが多い。9:00-11:00くらいが多い。主にオスが巣材搬入を行い、メスが近くに居ると鳴き交わしながらメスも巣材搬入を行うパターンが多い。巣材は巣から100-200mほどの遠くない場所で採取することが多い。巣材搬入した後は巣の中にオスは数分間、メスは5-20分間ほど滞在することが多い。おそらくはメスは巣材を整理しているものと思われる。午前中に何度も巣材搬入を行うと昼頃にペアで遠くに移動して行く。その後はオスが1時間から2時間ほどの間隔で定期的に営巣場所に見回りに来ることが多い。

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