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凍て付く夜に

年末からの寒波でフィールドは豪雪状態になり観察に入るのがほぼ無理な事態が続いている。この時期は繁殖活動が活発化してくる変わり目の時期で観察に行けないのは歯痒い。住んでいるところは冬型が強くなる地域との境界あたりに位置しており、自宅では晴れていてもフィールドでは大雪のことが多い。今まで何度失敗したことか。しかし気温は低い。特に湖上から吹きすさぶ寒風は体温を容赦なく奪い取り全身の筋肉が硬直する。こんな夜、よく思うことがある。彼らはこんな凍て付く夜をどのように過ごしているのか?密閉空間は望むべくもなく気温も街と比べると段違いに低いはずだ。羽毛があるとは言え、彼らが厳冬の夜をやり過ごしていることに敬意すら感じる。そんなことを想う正月の夜である。

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