日誌百七十六日目
・Oculus Rift(6)
The Forestの感想を書いておこう。
前回のOrbusVRにしても、その一つ前のソードオブガルガンチュアにしても、なんつーかVR界隈に対して営業妨害みたいなことしか書き散らしてない感があって、いかんなあとは思ってはいるんだけども。残念ながら今回も方向性が似たようなもんである。
具体的に言うと一時間少々でリタイア。掘っ立て小屋立てて、食料を確保して、食人鬼を十匹くらい撲殺したところで満足してしまった。
ゲームの内容としては、子連れのおっさんが旅客機に乗っていたところ機内で謎の爆発が発生、絶海の孤島に不時着。不時着の衝撃により乗客の大半が死亡する中、おっさんと子供は辛くも生き残る。しかし謎の食人鬼が現れ子供を攫っていく。我が子を食人鬼の魔の手から救い出すべく、おっさんは野生と食人鬼を相手に孤独なサバイバルを開始する、みたいな感じ。
基本的に孤島を舞台としたオープンワールドゲームで、武器や拠点を自作して準備万端にしてから子供救出チャレンジ、というのがオーソドックスな流れなんだと思う。救出チャレンジのところまで辿り着けなかったけども。
どこらへんが辛かったのかというと、根本的に自分、拠点作成という作業に向いてないよなあというあたり。
クラフトで作れるパーツはいっぱいある。ガラクタみたいな掘っ建て小屋からきちんとしたログハウス、防衛用の壁、堀、トラップ各種。桟橋みたいなのもあるあたり、水上施設なんかも仕立てられそうだ。作り込もうと思えばどこまでも、自分だけの秘密基地的なものを作っては広げていくことができるんだろう。
でもぶっちゃけ、探索用の拠点としては下から二番目のあばら家あたりがあれば十分っぽいのよね。
どんな拠点でもセーブポイントとしての役割は共通のようだし。拠点作らないとセーブが出来ないのだが、その部分さえ整えてしまえば後はどうでも。
難易度を引き上げて食肉鬼がバカスカ殴り込んでくるようになれば、もっとちゃんとした防衛網を築く必要が出てくるのかもしれないが。しかし難易度が高くなるほど時間や資材等のリソース管理は難しくなるものと思われ、拠点を作り込む余裕は急速に失われるのではなかろうか。
あちらを立てればこちらが立たず状態で、そんな二律背反を掻い潜ってのプレイを楽しめる層というのはおそらくだが相当にニッチだ。ほとんどのプレイヤーは難易度ノーマルで拠点作って武器作ってシナリオを進めるという流れに乗るんでないか。
というわけで、このゲームをそれなりに長く楽しむには、「自分だけの拠点設営」というのを楽しめる個人適正が必要となるものと思われる。
そして私にはその適性がまったくない。
今までのゲーム遍歴の中でも、ハウジング要素については「システム的に有利を取れる部分」までは全力でやるが、それ以上については丸っきり触らないというのがパターンであった。リアル家屋においても実用部分以外への拘りが皆無で、広ければ広いだけ「掃除が面倒そうだなあ」という印象しかない。
一応自分用のトレーニングルームが欲しいなあという仄かな夢を抱いていた頃はあったのだが、VRがほぼほぼ代替品として機能している現在、その夢の有効性はすっかり失われている。閑話休題。
せめておっさんか装備品のレベリングやカスタマイズ要素があれば違ったんだろうが、そっちはほぼゼロ。とすれば目先にはオープンワールドの薄味っぽいシナリオしか残されていないことが明らかになり、モチベがいい感じにダウンしたところに、左利き用の設定切り替えがどうにも上手くいかないせいで募り続けたストレスが閾値を越え、ドボンと。
さらばThe Forest。
…うーん、気に入った一作をやり込むことが多い人間としては、コレだというのが見つからないのが最近ツライなあ。BoxVRはゲームというよりエクササイズソフトなので、ゲーマーの端くれとしてはゲーム性のある日課が欲しいのだが。
あれこれ手を出しては引っ込めてを繰り返しているあたり、なかなか上手くは行かないもんだ。