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#20 自分の実績と能力を見誤らないために知っておくべき「会社の力」

複業(副業)やパラレルキャリアを目指す会社員の方に向け、「本業は会社員 × 複業で経営者」になる10ステップを、発信している「かける」です!

前の記事では、実績と能力を棚卸しする方法についてご説明しました。この記事では、自分の実績と能力を見誤らないために知っておくべき「会社の力」について、ご説明します。

なお、副業の始め方や起業準備、特に、「会社員として働きながら、起業し会社経営を行うためのプロセスやノウハウ」を、以下のリンクにあるサイトマップにまとめています。ぜひ一度、ご覧ください!


私が複業で起業した当初は、「新規営業しても、受注どころか話すら聞いてもらえない」、「膨大で難解なバックオフィス業務に途方に暮れる」、「何をどうすればいいのか、さっぱり分からない」日々が続きました。そこで、痛感したのは、本業の会社で自分の実績だと思っていたことのほとんどは、会社の力だったということです。

会社に所属していると、整った環境で仕事ができるのが当たり前に感じられるものです。しかし、その当たり前の正体をしっかり理解しておかないと、いつのまにか自分の力を過大評価してしまいます。そこで、私が複業で起業してから痛感した「会社の力」をまとめておくことにしました。

1. 信用

企業が築いてきたブランド力や実績、また地域や業界内での長年の信用は、営業や交渉の際に大きな後押しになります。有名企業であれば名刺を出すだけで「安心できる」と思われやすいですし、中小企業でも業界や地域で強い信用を得ているケースも多いです。

信用の力を「会社だから当たり前」と思っていると、自分の実力を過信してしまいがちです。もちろん、企業の信用をうまく活かせるのもスキルなので、それを否定する必要はありません。ただ、会社名を出さずに同じ成果を出せるかどうかをイメージしてみると、いまの環境とのギャップがはっきり見えてきます。そこから、自分だけで築くべき信用や人脈をどう増やすか考えていくと、将来の選択肢が広がるでしょう。

2. 支援体制

会社には、経理や法務、広報などの専門部署がそろっているうえ、先輩や同僚といった頼れる人材が常にフォローしてくれます。経理部門が資金繰りや会計、税務をスムーズに進めてくれたり、法務部門が契約書をしっかりチェックしてくれたり、上司や同僚に尋ねれば過去の事例や失敗談をすぐ共有してもらえたり――こうした支援が当たり前に受けられるのは、会社員ならではの大きなメリットです。

いざ困ったときにも、社内で誰かしら相談できる相手を見つけやすいので、多くの人は意識しないまま大いに助けられています。しかし、これを自分ひとりでこなそうとすると「この分野の専門家に聞きたい」と思っても、すぐに繋がれないことが多いです。支援体制があるから成果が出やすい、という視点で改めて周囲を見渡してみると、「自分が本当に得意としている部分はどこで、どこから先は会社や同僚の力に支えられているのか?」がはっきりしてくるはずです。

3. 仕組み

会社には、多くの場合、業務手順書や意思決定プロセス、ITツールなどの仕組みが整備されています。とりわけ、長く事業を続けている企業ほど、過去の成功・失敗を踏まえたノウハウが蓄積されており、標準的なプロセスに沿うだけで一定の成果を挙げられるようになっているものです。こうした仕組みを活用するのは効率的で、企業にとっても重要な戦略のひとつと言えます。

ただ、もし自分がマネジメントやプロジェクト進行を得意だと思うなら、一度「会社の仕組みがない状況でどこまでできるか?」を想像してみるといいかもしれません。その差を認識するだけでも、「どこまでが自分の力で、どこからが会社の力なのか」を把握するうえで大きな手がかりになるはずです。


この記事では、自分の実績と能力を見誤らないために知っておくべき「会社の力」について、ご説明しました。みなさんのキャリアデザインやキャリアプラン、キャリアアップの検討や準備の参考になれば、とても嬉しいです。

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