アラサーの恋

この2年間くらいで、好きと言われる機会がとても減ったなと思う。

もっというと、女性として褒めてもらう機会がうんと減ったなと思う。

大学生のあいだは、彼氏がいて、
それでいて、なんだかんだ好意を示してくれる人がいて、何となく24,5歳で結婚するんだろうなあと思っていた。
その年齢で結婚はもちろんできなかったけれど、新入社員として会社に所属したときも、たくさん可愛がってもらったし、若さゆえに褒めてもらうことも多かった。

27歳になると、可愛いと言われることはほとんどない。当たり前だ。
図太くもなるし、老けてゆくし、無論、緩やかなカーブではあるが、全盛期は過ぎたと言われてもおかしくない。

同様に、(私が今、とても好きになってしまっている)パンダくんは私のことを褒めたことがない。

それが、今までの恋愛と全く違う。

今までは、褒めてもらって、おだてられて、
可愛がられることに快感を覚えて
愛されているという表面的な実感に酔いしれていた。

今は、この人がどうか、明日も元気に笑っていてくれますようにと願っている。

2人で飲んでいて眠ってしまった彼を見つめていることが、とても幸せだった。
一生懸命生きている証のようにみえて、愛おしくなってしまった。

どさくさに紛れて、繋いでしまった手の柔らかさを知ってしまった時も、ずっとこの手が温かくいてくれますようにと小さく願った。

私のことを好きじゃなくても、
まあいいやと思っている。

それなのに、
会うたびに「これが最後じゃありませんように」と願ってしまう。明後日も、そんな風に思うのは目に見えている。

ただ、年齢と冷静に、向き合うと、このままじゃいけないとも思う。

案外、告白というのは、冷静と情熱のあいだなのかもしれないな。

#アラサーの恋 #複雑 #好き #告白

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