変わらないもの
先生：はい、じゃあ4人班で話し合えー
俺はこの4人班の時間が好きだ
○○：また4人班かよー
咲月：こっちのセリフだし
和：仲良しなくせに笑
○○ 咲月：仲良くないし！
桜：ハモってるじゃん笑
咲月：岩本座高高くない？
○○：まぁ菅原はチビだもんな
咲月：チビじゃないし、ってか座高高いってことは足短いってことじゃん笑
桜：それ、関係ないらしいよ？
○○：へっ、短足に短足って言われてもな？笑
咲月：うるさいチキンなくせに
○○：お前もだろ！
見てわかる通り俺と菅原はバチバチの関係性を続けている
だけどほんとはそれが心地よかった
○○：ｶｷｶｷ
咲月：何書いてんの？
○○：アソパソマソ！これ上手くね？
咲月：あっはっは笑 なにこれ潰れてんじゃん笑
○○：じゃあ菅原書いてみろよ？
咲月：ｶｷｶｷ
○○：どーせセンスないアソパソマソだろうな
咲月：どーよ
○○：いや、誰だよこれ笑ジャムじいさんもビックリだろ笑
咲月：なによ！
○○：なんだよ！
○○ 咲月：ﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁ
そんな俺たちにも共通の趣味があった
咲月：岩本！横きてる！
○○：おりゃﾊﾞﾝﾊﾞﾝ
咲月：ナイス！
そう、某イカのインク塗りゲームだ
そして終わり際には必ず恋バナをする
咲月：岩本は彼女つくんないの？顔だけはまぁいいじゃん顔だけは
○○：褒めてんのか貶してんのかどっちかにしろよ笑
咲月：へへへ笑
○○：いや褒めてねぇよ、昔いたけど蛙化とか言われたからもう懲り懲りなの
咲月：ふふっ笑どんま～い
○○：もっと心込めろや、そっちはどうなんだよ
咲月：私はいるよ、好きな人
この時、体に電流が流れたように目が覚めた
でも、なぜだか分からなかった
○○：そいつとはどーなの？
咲月：いいの、私のは叶わない恋だから
○○：もしかして前から言ってる大栗旬？笑
咲月：ちがうわ！笑
○○：まぁそろそろ寝るか？
咲月：うん、おやすみ
○○：おやすみ
○○：(なんだこの不快感は.......)
俺は次の日から菅原の顔を見れなくなってしまった
咲月：岩本ー
○○：すまん、今忙しい
咲月：？
それ以来毎週していたゲームの通話もなくなり気がつけば半年が経っていた
和：ねぇ岩本君
○○：どうした？井上と川崎
桜：さっちゃんとなんかあった？
○○：べつに？
和：最近めっきり話さなくなっちゃったじゃん
○○：まぁいろいろあんだよ
桜：いいの？それで、
○○：いいんだよ
自分の口からは自分の意思とは関係なく言葉が出てきてしまう
和：さっちゃんは東京に行っちゃうんだよ？
○○：は？東京？TOKYO？
桜：ふざけてる場合じゃないでしょ、東京だよ？
でも.......なんとなくだけど、菅原本人には自分の意思を伝えてみたいと思った
○○：ちょっと放課後菅原のこと残しといてくれ
和：ふふっ笑らじゃ！
和：後で岩本君に怒られないかな？
桜：まぁ、仲直りして欲しいし、良いでしょ笑
和：だね笑
和：さっちゃーん
咲月：なに？
和：岩本君が放課後残って欲しいって
咲月：岩本？分かった
咲月：(嫌われたんじゃなかったのかな.......
でも.......)
ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ
○○：すまんな、呼び出して
咲月：ううん、久しぶり
○○：東京に行くのってほんとか？
咲月：ﾄﾞｷｯ
咲月：.......誰から聞いたの？
○○：井上と川崎
咲月：あーね(あ、そっちか.......)
○○：なんで黙って行こうとするんだよ！
咲月：え？
○○：最近菅原と話せなかったのにはわけがあるんだ
咲月：なによ
○○：なんか菅原に好きな人がいるって聞いてから自分の気持ちがわかんなくなって.......
咲月：うん
○○：でも、菅原のことが好きって分かったから邪魔しないようにしてたけどどっか行っちゃうなら話は別だ！
だから.......勝手に居なくなんなよ！
咲月：えーっと.......和達が言ってるのは多分東京に家族旅行するってことだよ？
○○：は？ちょっと待てﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
和：はいもしもし？
○○：話と違ぇじゃねぇか
和：行くじゃん東京に
○○：旅行じゃねぇかよ
和：まぁこれをきっかけに仲直りしてね、じゃあね～ﾌﾞﾁｯ
咲月：それで岩本の気持ちは？
○○：は、今言ったじゃんか
咲月：ちゃんと聞きたいの！女の子は！
○○：菅原のことが
咲月：さつき！
○○：くっ、なんだよ.......
○○：咲月のことが好きだ、付き合ってほしい
咲月：岩本の気持ちはほんとに嬉しいよ？
でも私ね
ほんとに東京に行くの
○○：嘘.......じゃなくてか？
咲月：これは和達にも言ってない事なんだけど.......私、アイドルになるの
○○：..............そっか
咲月：でも、私も岩本が好きだったんだよ？笑
○○：今更言われてもな
咲月：話さなくなったあの期間に考えたの、夢を追いかけるか青春をするか
咲月：でも○○に嫌われたと思ったし.......アイドルになれば私を見てくれるかなって
○○：アイドルになんかならなくてもすがっ.......咲月のこと見てるから！ｸﾞｽｯ
咲月：ちょっと.......なんで泣くのよｸﾞｽｯ
○○：べつに泣いてないしｸﾞｽｯ
咲月：岩本、アイドルになる前の最後のお願い聞いてくれる？ｸﾞｽｯ
○○：なに？ｸﾞｽｯ
咲月：目つぶって？
○○：はい？
ﾁｭｯ
咲月：私のはじめてなんだからね.......///
○○：う、うん.......///
咲月：2022年2月4日に私のアイドル人生がスタートするけど.......ちゃんと応援してね？
○○：もちろん！
そこから1年後.......
○○：あーバスラのチケット当たんなかったか.......
○○：あ、今日選抜発表じゃん
2列目5番..............菅原咲月
○○：俺も頑張るか.......ｸﾞｽｯ
次の日.......
○○：あれ、ポストになんか入ってる
乃木坂合同会社 岩本○○様へ
○○：え、なにこれ
そこには5期生ライブのチケットとアソパソマソの絵、そして一言
私の成長を○○には見て欲しい
P.S.足は長くなったかい？笑
と書かれていた
○○：ははっ笑誰が短足じゃ笑
fin.......