ローズについて
年内最後の蒸留イベントは、ローズでした。ローズってどんなお花なのか?となる人は、この記事を読んでいる人には、いないと思いますが、バラ科のお花で、世界中に咲いています。現在2万種以上もの種類がありますが、その中でも、ダマスクローズとキャベジローズが主に、エッセンシャオイルに使われ「香りの女王」と称されています。
エッセンシャルオイルは、2~3000本から1gしか抽出できないので、ある意味プラチナより高価です。たった5ミリのエッセンシャルオイルを買うと1万5千円~3万ちょいしたりします。無料の体験レッスンの時は、ムエットに1滴だけつけて、お客様に嗅がせるだけ嗅がせて「ローズは高いので、今日は、お使い頂けませんが、使いたければ高輪へ!」というと、笑いも取れるし、ざわつきます、笑。1番香り高いのは、雨が降った後の翌朝、水分が蒸発する時、と言われています。日本でいうローズの花の色は、赤やピンクがほとんどですが、海外では、パステルカラーが縁起が良いとかで、黄色やオレンジも人気です。黒は「死」を連想させるので、送るときには注意が必要です。花言葉もその色によって違うので、気にしない人は全然良いですが、気にしそうな場合は要注意。発症の地であるフランスなどでは、花を通して感情やメッセージを伝える文化があるそうです。ロマンチックだな!
一番古い栽培史は、実は中国。紀元前500年前に古代中国の宮殿の庭で栽培されていたのが最も古く、その後ギリシャでも、紀元前後にも栽培され、徐々に一般化されていきました。日本では、万葉集にバラが出てきているので、奈良時代には日本にもあったとも思われます。いくつか面白いロ―ズ歴史を紹介すると、まず、ギリシャ神話やローマ神話にローズが登場します。
ギリシャ神話では、ローズといえば、愛と美の女神アフロディーテ。彼女が愛する神、アドニスを失ったときに、彼の血が地面に落ちて、ローズが咲いたとう伝説や、ローマ神話では、ローズは女神ヴィーナスの涙と、彼女が愛する神マルスの血から生まれたとされています。それ以外にも諸説あって、何が本当なのかは分からないですが、この様に、多くの宗教的なアートや文学に登場しますよね。
ローズといえば、古代エジプトの最後の女王クレオパトラも有名です。彼女は、紀元前30年頃まで存位していました。「クレオパトラの鼻が低かったら(悪かったらでもある)世界の歴史は変わっていただろう」と言われるくらい、美しく、植物の香りを愛し、それを自国を守る為、政治的にも上手く活用していた女性です。
具体的にはどんな風に、ローズを使い男性を惑わせていたかというと、ローズのオイルを体中に塗って良い香りにしたり、飲んり、バラ風呂に入ったり、部屋中にローズを敷き詰め、空間を演出するなどして、ローマの権力者たちを誘惑していたのだとか。なんて戦略的で、かっこいいな女性なんでしょうかと、少し憧れます。もちろん、知性もあったと思うので、それだけではないとは思いますが、行き当たりばったりな私からすると、羨ましいです。芳香植物を飲んだり、食べたり、香ったりするのはAromatiseと同じ方向性なので、少し嬉しいです。彼女の誘惑に負けた?として有名なのは、ジュリアス・シーザーや、マルクス・アントニウス。
当初はクレオパトラを利用し、エジプトを支配しようとしてた二人ですが、逆に支配されたり、色々失敗してしまった様です。(騙されたのではなく、単に好きで可愛いから、判断力が鈍ったり、クレオパトラの意図を理解できていなかっただけなのでは)事実は分かりませんが、香り好きで、とても魅力的な女性だったのです。いつまでも美しく、良い香りに包まれていたい、と女性なら誰でも思うので見習いたい所存です。
続いて、ローズの歴史が大きく変わったのは、10世紀の初め。アラビア人が錬金術の一つとして、発明したガラスや金属製の蒸留器でバラを蒸留、芳香蒸留水や精油が抽出されはじめました。同じ頃に、同じ蒸留器で、発酵物からアルコールが抽出される、ということが分かるり・・・!アルコールと精油の2つが出会うと、何が出来るかというと、香水!です。こんな感じで、ローズは香りの文化の中でもとても重要な役割をしてくれた、芳香植物です。
エッセンシャルオイルだと、水蒸気蒸留法で抽出されているものを、ローズ・オットーといい、溶剤を使って取る方法でとられているのは、ローズ・アブソリュートといいます。この2つは、同じローズでも香りが違うので、好き嫌いが分かれます。身体に付けるのには、断然、オットー。肌にもとても良いです。アブソリュートは、香りが華やかなので、香水やミストに使うと、とんでもなく感動的な芳しい香りを放ちます。
代表的な作用は、気持ちを高めるドーパミン、心を安定させるセロトニン、オキシトシンなど脳内ホルモンの分泌に働きかけ、幸せホルモンを出してくれる事です。嗅ぐだけで顔色が明るくなるという実験結果が出ていて、女性ホルモンを調整してくれてると言われています。
女性は若い時は、生理不順やPMSに悩み、産前産後にはホルモンが不安定になり、年を重ねると更年期などがあります。大変です。ちなみに、私が意味不明に機嫌が悪く、旦那にからむと「生理だよね?」と言われます。具体的な理由はあると自分では確信していても、9割の確率で当たりなので、さらに腹が立つのですが、基本的にそれ以外はいつもご機嫌でいれる様になるのが、天然のエッセンシャルオイルの香りの力です。
ストレスを溜めないように、脳の情緒を司る部分を切り替えてくれます。ストレスは万病のもとなので、呼吸をする、という避けれない事象で感じてしまう香りを、自分の好きな香りにしてあげるだけて、自律神経が整い、良く眠れたり、日中仕事に集中したりできるわけです。それにしてもローズを毎日使っていては、高くつくので、クラリセージやローズゼラニウム、パルマローザなどと合わせるのが、おすすめです。とても癒されますよ。
今回は芳香蒸留水を、ハーブティーに入れて飲みました。食用薔薇は、そんなに美味しくないですが、栄養の宝庫です。レモンと同等のビタミンC。ワイン約10倍のポリフェノールなどが入ってます。そして、ロゼワインもご用意。ロゼワインにローズが入っているわけではないけれど、ロゼ色=ローズ色なので、飲んじゃうか、と思いご用意しました。母になると、朝がめちゃくちゃ早いので、お昼過ぎには、若者の夕方くらい疲れているので、皆で飲みながら、楽しくレッスンしました。あー楽しかった!ローズの香りに包まれ、ロゼワインを飲めるなんて、こんな幸せで良いのか!と思う年内最後の、蒸留イベントでした♪
年内は、外部のイベントと、渋谷の講座、Aromatiseだと個別レッスンのみになります。ぜひ遠慮なくDM下さい!
新年1発目のイベントは、Aromtotography作りです!!まだまだマクアケで頑張っておりますので、応援宜しくお願いします!!