北へ北へと向かう旅、グレートプレーンズをゆく
すっかりハマってしまった車旅。
飛行機旅に比べコストも抑えられ、荷物もたくさん持っていけるのが大きなメリットだ。何よりダイナミックなアメリカ大陸を体感できる。
7月、往復3000キロのロードトリップでサウスダコタ州まで遠征してきた。
今回の旅は、
テキサス州ダラスを出発し、中央の大平原を北上するルートをゆく。
通過する州は、オクラホマ、カンザス、ネブラスカ、サウスダコタ、ワイオミング、コロラド。
4泊5日で往復3000キロの「ドライブ」は、目的地に向かうというより、ただとにかく遠くまで行ってみたいだけの旅。
旅支度はぬかりなく
夕刻5時半、仕事から帰宅した夫と車に荷物を積み込む。
1時間後には出発したい。
おにぎり、ゆで卵、カット野菜、季節の果物、ハム、チーズ、マヨネーズ。
クーラーボックスいっぱいに凍らせたペットボトルの水。もちろんジュースも。
カセットコンロ、小鍋、米、インスタントラーメン、時々素麺。
スナック菓子、チョコレート、クッキー、あめ、ガム。
保温できる大きめタンブラーにホットコーヒ。
あとは敷布団、寝袋、多めのタオル類も。
これらは最近の我が家の車旅の基本セット。
車中泊と数回分の食事、車内での暇つぶし用おやつ等々、旅を重ねるたびに最適化されてきたラインナップ。
地味だけれどカット野菜の存在感は大きい。
長時間過ごす車内ではつい惰性でスナック菓子を食べてしまいがちなので、セロリやきゅうりなどはちょうどいいおやつになる。
飽きないように、たまに浅漬けやピクルスなども仕込んだりもする。
ちょっとした工夫がものすごく重要なのだ。
長旅であるけれども、基本的に運転は夫にお任せしている。
夫は助手席で寛げないらしい。
私の運転が怖いから、だって・・・まぁ、そう言われても仕方ないけどね。
最近の車はオートクルーズ機能が付いているので速度を設定し道路の白線が認識されればアクセルを踏み続ける必要もないので、人間は見張り役程度。
しかもちょっと調子に乗って、よそ見を続けているとしっかり警告音も鳴る。
ウトウトしても、たぶん鳴る。
ほぼ自動運転よね。ありがたい。
市街地からの距離や車線数によって制限速度は異なるが、写真のような交通量の少ない田舎道の制限速度は75マイル(120キロ)のところがほとんど。
田舎道だと対向車も少ないので、たいてい私はこんな感じの場所での運転を担当している。
流石にここまで車がいないと、120キロで走ってもそんなに速く走っている感じがしない。
けれど対向一車線でたまに現れる対向車の風圧はかなりのもので、油断は禁物。
どこまでも広がる大平原
丸一日走っても、ずっとずっとトウモロコシ畑や緑豊かな牧草地帯が広がっている。
緩やかな丘はあるが高い山はない。
所によっては見事なまでに真っ平で、地平線の彼方まで見渡せる。
学生時代に地理の授業で「勉強」したなぁ、グレートプレーンズ。
本当にグレートすぎて、あの頃の自分に教えてあげたい。
単純に暗記するだけのものなんかじゃないよ、驚愕レベルよ、と。
そしてある時突然景色の変化が訪れる。
遠くに見えてきたのは、赤い岩山。
すでに1000キロほど走ってきてようやく最初の目的地、サウスダコタ州バッドランズが見えてきた・・・