不妊治療で退職することは甘えなのか~実際辞めてみて感じたこと~
私は30歳になる直前、不妊治療をきっかけに会社を退職しました。
この道を選んだことが本当に正解だったのか、まだわからないですが、実際に辞めてみて感じたメリット・デメリットなんかを書いていこうかなと思います。同じように仕事を続けるか、転職/退職するかで悩んでいる人の参考になりますように。
(1)メリット
・メンタル的に安定した/治療のスケジュールが立てやすくなった
…これが一番大きかったかもしれません。仕事のストレスから解放されたことによって、メンタルも安定したし、これまで後回しにしていた生活(睡眠や食事や掃除など)の部分にも目を向けられるようになりました。そのおかげもあってか、退職してわりとすぐに妊娠し、やっぱり生活基盤が安定することが一番大事なんだなと痛感しました。
(2)デメリット
・お金的な面
…会社員時代の貯金と夫の収入によって、おかげさまで何とか生活はできていますが、やっぱり将来的なお金的な不安があるのは事実です。夫の扶養に入らせてもらうことで、税金的なところでは回避していますが、それでもやっぱり生きていくためにはある程度お金が必要になってきます。
特に私の場合は退職してすぐに妊娠がわかったため、再就職も難しく、少しでもお金を得るにはフリーランスになるしかありませんでした。ただ、妊娠中にフリーランスになり実際にお金を稼ぐのはかなりハードルの高いことで、職種にもよるかと思いますが、
・やっぱり普通の人と比べて身体的にも活動に制限がある※カメラマンだと旅や出張撮影など動き回る系は結構厳しい
・依頼側も妊婦だとわかると心配で依頼しにくい
ので、この1年間は売上度外視で、学びの期間に全振りすることにしました。
正直なところ、辞めると決断するまで、正社員というカードを今手放してしまう恐怖や、自分の思い描いていたレール(総合職のワーママとしてバリバリ働きながら子育てをしていく未来)から外れてしまうことに対して、葛藤もかなりあったのですが、いざ手放してみても、意外と淡々と日常は続くし、なんでそこまで固執していたのか今となっては不思議なくらいです。
よく友人や会社の元同僚からは、「もう少し残っておけば産休・育休とれたかもしれないのにもったいない」と言われますが、辞めたことに対して一切後悔はありません。逆にずっと残っていたらなかなか妊娠せず、もっと悩んでいたかもしれないし、元同僚や友人が私の人生を保証してくれるわけでもありません。
別の道に進むとき、必ずいろんな立場でいろんなことを言ってくる人たちがいますが、自分の道を信じて進むことも時には必要だと私は感じています。