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憧れは永遠に-高泉淳子さんのワークショップに参加して-
明治生まれの祖父母は私が小学生の頃、お爺さん、お婆ちゃんに見えた。
60歳代だった。
祖父母の年齢になったいま、
周りを見渡すとお年寄りに見えない。ましてや、先輩たちの元気な様子を見ると、私ももう少し頑張れる気分になる。
57歳の4人ロックバンドのボーカル宮本浩次がロックフェスに出演する時に若い人たちから見たら"このおじさん達、イキっちゃて"と見られる、
と言っていたけれど、若作りも痛いかもしれない。
でも、宮本はステージで
輝いている。命が燃えている。
また燃えてる人に出会えた。
女優の高泉淳子さん。
私は20歳代後半で、高泉さんの演じた少年の"山田のぼる君"に憧れていた。不器用で、冒険心があり、何より命が輝いていた。
その山田のぼる君が宇野千代子さんになって、エレファントカシマシの宮本浩次さんが歌っている歌"悲しみの果て"を歌っていた。
若い頃の推しが、今の推しの歌を歌っている。
衝撃、感動、、忘れていた憧れがふつふつと蘇り、高泉さんのワークショップに申し込みをしていた。
今更人前で、表現してどうする、と申し込んでから恥ずかしくなった。
会場に行く電車の中で高泉さんを見かけた。
こんなに小さくて色白でなんて可愛い姿。憧れなので声掛け出来ず。
ワークショップが始まったら、あの小さなからだから、
明るく大きなエネルギーを発して、自由な表現で10人以上の職種も立場も異なる参加者を巻き込み、最後は1人1人が皆んなの前で、同じレシピ本の一説を話していた。
最初は高泉さんが夢は何歳になっても持ち続ける大切さ、人は1人きりで生きているわけではなく他者とコミュニケーションをとっていること、
その時に必要な方法の手段としてボイストレーニングがあり職業や立場によってトレーニングの内容が変わること、等の話があり、さっそく、からだを動かした。
まずは立ち方。
高泉さんがイギリスで学んだあり方、目を大きく明けて、からだを真っ直ぐに立てる。
そしてからだを目一杯使う。
それ以外は"2"と呼ぶそうだ。
"2になってるよ"とワークショップ中も高泉さんが声掛けしてくださった。
からだを動かす方法は、舞踏家田中泯さんのメソッド"身体気象"からだそうだ。
からだをほぐすような動きから徐々に激しく。しかし簡単な動き。
高泉さんが動き出すと私よりお姉さんなのに、ずっと歳下の若者に見えてきた。あのスタイルの良さは、この鍛錬を重ねてらっしゃるからだと思った。からだ全部を使う。
また宮本浩次さんのステージを思い出した。
言葉を渡された。
役者さん達はシェークスピア、ハムレットのオフェーリアの嘆きの台詞。
役者さん以外は、お丼に入った食事は手軽に作れて、満足度が高い、ということが書かれていた。
言葉は丁寧に、相手に渡す。
渡す側は、能動者。受け取る側は受動者、受け身。
相手に手渡す時丁寧に、が大事。
だから、早口や、感情的になったら、相手は受け取りにくくなる。
これは役者に限らず、日常でも同じ。
それと言葉に、能動者は引っ張られない、言葉を使う立場。
高泉さんが"丁寧に"と何度も言っていた。
果たして私は丁寧に話しているだろうか。自分の都合だけで日常会話を行ってないだろうか。
1人づつ、お丼に入った食事のレシピ本の言葉を皆んなの前で話した。
1人1人の個性が出ていて魅力的だった。
午後1時半から5時までのワークショップが終わった。
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帰り道、お腹が空いてた。
道々、持参したお菓子を夢中で食べていた。
私の中で蓋をしていたことがまた開いてきた気がした。
もう少し頑張れる気持ちが始まった。