#7 dominion 曲解説

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お久しぶりデス!!!!(半年ぶり)


関係者の皆様には周知のとおりなのですが、改めて説明させてもらうと
俺って本当にどこにも行かないし、ギターいじるかゲームしてるか漫画読んでるか、みたいなスーパーインドア生活をしている為、わざわざブログに文字をしたためて皆さんに読んでもらうような生活を普段全くしておらず、何を書こうかと必死に悩んで(いるフリ)いましたところ、
実は今月は前作「dominion」をリリースしてから丁度1周年ではないか!!
という事で久々に自曲の解説も兼ねて、当時の自分の心境を振り返ってみようと今回久々に投稿させて頂きます。

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(絶対もっとブログ書いた方が良いよね!?くだらないことでもさ!!!ごめんね!!!!)


というわけで未来の伊藤の投稿頻度の向上も願いつつ、dominionを振り返ってみましょう☻

1.ドミニオンゲーム


ソングライター個人の感想を先に伝えると、かなり面白い曲が作れたなぁという印象
転調だったりを数学的に意識しながら、かつポップに最後まで作りきれたのはこの曲が初めてかもな
技能的な面白さで言ったら俺個人の感想だけど、我々の中では最高傑作かもしれない

作曲というのは緻密さや細かい発想が増えるごとにアレンジャー達は大変苦労するものなのですが、特についてこれない人がいるような事態も起こらず、むしろ色々アイディアを持ち寄って良い曲になっていったかな
その中でも当初結構ハミーのベースのアレンジに驚いたような気がするな
ツインギターの隙間を縫って埋めてくれて、かつ野太いタフな印象を持たせてくれるアレンジはハミくんならではかもね、
(こいつやっぱうめーんだな…)みたいに思った気がします

祐介のギターも全編良いけど、アウトロのギターのリフレコーディング当日に持ってきてそれもたまげた記憶が
全てが相まってatgらしさがより濃く生まれたような、作り終えた時心が晴れやかになるようなそんな積み上げ方をしていきました

"ドミニオン"という言葉は直訳すると"領土"とか"領域"という意味なのだけど、今回は"心の内側""他人には変えられない部分"みたいな、全てを説明するのは難しいけどそういう感覚で使わせてもらったかな
俺はどうして曲を作っているのかな?ってことを考え出した時に、この曲を作り始めた
俺は俺に納得したいんだよね


2.AM

今作のリードトラック。
MVを撮影する時に、監督のRAYさんが自前でビルをたくさん作って持ってきてくれて、何時間かかったんだよ…と逆に熱意にドン引きしてしまった笑
RAYさん、改めてありがとうございました。
作ってくれたビルは浅井さんが拳で破壊しておきましたので。

こういうシンプルな曲は浅井さんのドラムが良く映えるね、
浅井さんはどっちかというと本来音楽家が持つ「面白い事をしてやろう!」
という感覚より、「シンプルに一打一打スゲー音を叩いてやろう」って気持ちが強いドラマーだから単純に相性がいいのかもね、素敵だ
祐介が1番のサビ終わりにギターをギュイーンって鳴らしてるの好きだな、祐介は浅井さんとは逆で、他人が思いつかないような面白い発想を思いつきたい!というモチベーションが良い意味で人一倍あるミュージシャンだと思うんだけど、ギター本来が持つ音階を弾くという役割以外の、こういう使い方をしたらこういう効果音が鳴って、それはここに合うんじゃないか、みたいな探求心の在り方というか、ギターに対する視野の広さがあるのは尊敬するな
あと単純にギターソロがかっこいい、あれ隣で聴いてから歌うからこそラスサビが跳ね上がるんですよねぇ※個人の感想です

作曲に関してはあまり全員悩まずバシッと作りきった気がします
俺はモウゼとかペグレグピストルみたいな曲を作るのはすげー得意なんだけど、AMみたいな曲はあんまり頭の中に浮かんでこなくて、みんなが原型を持ちよったアイディアがまた更に構想を膨らませる、みたいな相乗効果が結果的に良いものを生み出した、って感じかな
プロデューサーのさわおさんから展開だったりサビでホーンを鳴らしてみよう!って提案もしてくださって、それもバッチリ音源の面白さとして共存しているし、ライブで聴いてもみんなで楽しめる良い出来になりました、
素晴らしい

AMは"Another Me"の略
本当に自分は自分のことを理解しているのか?という疑問から生まれた言葉たちをつなげていったかな
(こうやって文面に起こして思うけど、普段曲作りを始めるきっかけがちょっと頭おかしいかもしれない)


3.GREMLIN BELL

この曲は実はStamenよりも先に作った曲で、2017年くらいには演奏してた曲なんだよね、ライブでもやってたから知ってる人は知ってるのかな
ただ当時は何かしっくりこなくてずっとお蔵入りしてたんだけど、
今まで蓄えてきた経験と知識で細かいところを整えたり、ところによっては大胆に変更したり(例えば祐介のギターは昔とは全く違うリフだね)
現状の自分たちが改めて納得できる曲になったかな
それでもちょっと音楽的なペケがあったけど、ボスのお力添えもあってすごく美しいものに整えることができました。
長い期間を空けて作り直したという事もあって、各々の成長が垣間見える瞬間が作りなおした当初たくさんあったかな

変更点があっても、大体は昔のままで
歌詞もちょっと変えたくらいだからちょっとした幼いころの自分の写真を見られてしまったような恥ずかしさもあり、ツアーの時くらいまでは演奏するとちょっと照れ臭かったな笑
zooの時も同じようなことを思ってたんだけど、みんなの盛り上がりを直に見て、ちゃんと自分の中にこの曲を作った意味を落とし込めたかな
楽しんでくれてありがとう☻

昔原付を手に入れた俺に、当時から今現在もずっとお世話になっている職場の社長から"グレムリンベル"っていう、海外の交通安全のお守りを頂いて、その舌が取れてしまった時にこの曲を作り始めたような、そんなうろ覚えすぎる記憶がある…
思い入れというよりは、自分を見返す良い機会をもらえた楽曲だね


4.Before Sunset

ドミニオンゲームは音楽的な傑作として、この曲は一番納得した良い歌詞を書けたかな
俺の中で歌詞を書く時に大切にしてる事があるんだけど(企業秘密!)
それを今の時点で一番綺麗に落とし込めた曲だと思う
俺の気持ちの純度をしっかりと残したまま、聴いてくれた人達それぞれの一番望んだ形で情景を浮かべてくれるんじゃないかな

こういうシンプルなバラードといったらいいのかな
はどこまで歌のメロディと、歌詞が持つ意味に寄り添える事ができるのかが大切かつとても難しいことだと思ってるんだけど、3人は見事に俺の情熱に応えてくれたと思う
各々本当に難しい事はほとんどしていないし、誰でも技術的に弾けるようなアレンジの連続だけど、それでも今聴きながらも思うけど自分のメロディの隣で鳴っているそれぞれが、これ以外あり得ないだろってはっきりと思えるくらいしっくりきてる
それは4人で重ねた気持ちをそれぞれの力を持って綺麗な色を混ぜ合わせながら落とし込めたからで、
そしてそんな曲がこの世に存在することをとても嬉しく思うよ
文句なしで今作一番の名曲

レコーディングは本番前にプリプロという確認作業から入るのだけど、さわおさんがそのプリプロ時点での俺のボーカルテイクを気に入ってくれて、それをそのまま使わせてもらいました。
時間がたったからこそ言えるけど、俺もそのテイクが凄い良かったなって思ってたから嬉しかった
初めて歌詞カードを見ながらちゃんとした環境で歌ったからか、自分を物語の中に落とし込めて歌いきれた気がして
ブースは当然大きな音が鳴るから音が外に出ないように密室なんだけど、風が吹いたような清々しさがあった


同名の映画があるんだけど、それはあんまり関係なくて
人生を一日と例えてビフォアサンセット=夕暮れ前
つまり人の、俺自身の絶望の幼少期に向けて、希望を持って歌詞を書いた


5.CHIME

この曲は世の中がコロナになった頃に出来上がったんだったかな
本来はpicnicの時期に出すタイミングがあったんだけど、CHIMEよりもより自分の当時の心境に近いpicnicがのちに出来て、そっちに一度主役を譲った感じです。

これも浅井さんのどっしりとしたドラムに対して弦楽器隊のセンスが光る曲だなぁと思う
本来意図してはいないけれど、全ての楽器を個々に聴いても面白味を感じてもらえると思うな
サビの祐介のアイディアが面白くて、一人だけ変拍子でリフを刻んでて、それが後に出てくる"惑い"という歌詞の印象に個人的には重なっていくような気がしてお気に入り
そしてそのアイディアに頼り切らないアウトロまでの美しいアルペジオに引っ張られるように、全体を通してミニマルなのに抑揚があるというか
希望を感じ取れるような華やかさがあって綺麗な曲になったな

ある日眠れない日があって、かなり真夜中にギターをいじってる時に原型が出来たのかな
歌詞をある程度書いて細かいところを悩んでる時に朝がきて、
毎朝起きる時間丁度に携帯のアラームが鳴って
それがいつもよりなぜか感情的に聞こえて残りの歌詞の隙間を埋めたような、そんな美談じゃないような…
"鏡の向こうにいる君もきっと俺と同じことを思っているんだよね"って考えながら歌詞を書いたよ


dominionについて

少しだけ俺の個人的な意図を共有させてもらうと、今作の歌詞における"あなた"や"きみ"は、わかりにくいけど自分自身を指しています
自分の深層心理というか、ドミニオンゲームの
"心の内側""他人には変えられない部分"を指しているというか
…わかりにくいよね、ごめん笑
けどわからなくても感じ取ってもらえたら嬉しいよ
ふと自分の左胸を触ってみて、「あ、俺って生きてるな」
って思うみたいな、自分を省みるというか…
…説明が野暮すぎるかも、これくらいにしておきます。

作曲者としてはかなり自身の内側に向けたメッセージを盛り込んでしまったのだけれど、色んな人がそれぞれの受け取り方をしてくれて
結果的に今回もたくさんの人と分かち合える、かけがえのないものになったな
毎回そうなんだけどね
改めてこの曲達を生むために苦楽を共にしてくれた3人と
素晴らしい音源に落とし込んでくれたプロデューサーのさわおさんとエンジニアのタッキーさん
素敵なTシャツを作ってくれたうっちー
楽しくMVを撮影くださったRAYさん
そしてこの楽曲を通じてかけがえのない思い出を一緒に作ってくれた皆さん
ありがとう

ArtTheaterGuildは今も新曲をこしらえています、
音源を出すとなるとメンバー以外の人の都合もあるので、日の目を浴びるのはまだ先の話になりそうな気もするけど、ちゃんと俺たちはいつもと変わらず健康的に動いています(一人救急車に運ばれた奴もいたような気がするけど)
だからそう遠くないうちに、また皆と遊べる気がするよ
楽しみにしておいてほしい!!またきっと素敵なものになるよ

ちょっとだけ近況の話をさせてもらうと
最近はご心配もおかけしてしまってごめんなさい、今は回復して元気なのでまた改めて俺たちを応援してくれたら嬉しいよ
お陰様で元気になれたから、この話は一旦これで最後にするね
今回の件で一生懸命カバーしてくれた3人
そして励ましの言葉をくれたみなさん、
改めてありがとうございました。

それではまたね☻






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