実は"石鹸の香り"って言うのは存在しないというお話。
今回は"石鹸の香り"についてお話をしてみようと思います。
フレグランス作りをしていると良く言われるのが、
石鹸の香りはありますか?
と言う質問。
そもそも石鹸の香りって何なのか?ってところから説明してみたいと思います。
恐らく最近の、流行り的にはshiroのホワイトリリーや、サボンをイメージしている方が多いと思います。
ホワイトリリーはジャスミンやリリーをブレンドし、サボンはフルーティーなトップノートにスズラン、ベースにムスクなどの合成香料がブレンドされています。
そしてこれらの商品をメーカーは"石鹸の香り"と売り出しブランディングを行なっています。
大体どのメーカーのサボン系と呼ばれるものもそうです。
では実際に手を洗う石鹸の香りはどうでしょうか?
こちらも大体はお花の香りのする香料が使われており、そこにレモンやオレンジなどの爽やかな香りをブレンドしていたり様々なのです。
つまりはお花の香りに少しムスクやフルーツの香り、またはお花の香りをブレンドしたもの
これらを"石鹸の香り"と売り出しているだけなのです。
そして"石鹸の香り"とは"ただの香料同士を混ぜた香りである"という事になります。
あの大人気なREPLICAのレイジーサンデーモーニング。
これも石鹸のような、というかそんな感じのニュアンスでもよく例えられます。
この香りもトップノートにはスズランなどのお花や、ペアーなど果物の香り、そこにアルデビトという人間の脂の様な癖のある香りをブレンドしムスクでまとめているため洗い立ての洗濯物のような、洗剤、石鹸の様な香りがするわけなのです。
また、そもそも石鹸の香りという捉え方は人それぞれです。
100円の合成香料が使われた石鹸をずっと使い続けてきた人と
小さい頃から親がオーガニックにこだわっており、ラベンダーやレモンのエッセンシャルオイルがブレンドされた石鹸を使ってきた人
これだけでも石鹸の香りのイメージが変わってくると思います。
でも分かります。
石鹸の香り言うのは、爽やかでナチュラルで、なんかすっきりとして良い香り
の事を皆さん言ってるのではないでしょうか?
実はシングルオイルの中からそんな香りを探すのは不可能なのです。合成香料を取り揃えていたり、既にブレンドされた香りから選ぶところならあります。
ここで、せっかくのオリジナルフレグランス作り。なわけです。
だからこそ作ってしまえばいいのです。
自分の思う、石鹸風の香りを。
AROMABLENDBARでは合成香料は使わず、極力ナチュラルな調合香料やオーガニックエッセンシャルオイルで香りを作っていきます。
そのためよくある様な石鹸の香りを作る事は出来ません。
しかし、とっても上質な"石鹸風の香り"を生み出す事は出来てしまうわけです。
最後に僕が考えた"石鹸風の香りブレンド"の内容をご紹介しておきます。
トップノート
ペアー、ベルガモット、グリーンティー
ミドルノート
チューブローズ、リリーオブザバレー
ベースノート
フランキンセンス
僕の思う上質な石鹸の香りとは、華やかなフローラルさとほのかに香るグリーンっぽさ、そして泡立てて流した後、最後に残るあの独特な残り香。
まずはペアーの甘い香りに、ベルガモット、グリーンティーの爽やかさ、緑っぽさでスッキリ感を。
チューブローズは上質なお花の香りを表現して、
リリーオブザバレーとフランキンセンスであの最後の洗った後の香りの残り方を再現。
この様に石鹸の香りは探すものではなく、自分の思う石鹸の香りを作る事で見つけることが出来るのです。
ぜひ石鹸の香りを求めている方、
石鹸の香りありますか?
ではなく、
石鹸の様な爽やかな香りをブレンドして作りたいのですがオススメありますか?
(フローラルなのか、フルーティーなのかも)
その様な要望でお越しいただくとカウンセリングがスムーズなのと提案がしやすいです。
ぜひお待ちしてます。