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「AZUSA TADOKORO LIVE TOUR ~Ivory~」の感想と田所あずささんについての話
皆さんは女性声優さんは好きですか?僕は大好きです。
昨今、声優さんがアニメキャラを演じること以外に、歌手としてもアーティスト活動を行うということが一般的になってきています。
僕は女性声優さんが好きなのでいろいろな人の楽曲を聴くのですが、その人の個性を表現している曲や、明るくて元気になれる曲、メッセージ性があり感動させられる楽曲など様々で、僕の生活は女性声優さんの歌でできていると言っていいほど人生の支えとなっています。
そんななかで、秀でた才能ととてつもない努力を積み重ねてアーティスト活動10周年を迎えた田所あずささんは僕にとって大きな存在で、先日開催されたライブが素直にめちゃくちゃ良かったので記録として書きます。
(ライブの詳細についてはリスアニさんが簡潔にまとめてくださっているのでこちらをご確認ください。)
AZUSA TADOKORO LIVE TOUR ~Ivory~
今回のライブのコンセプトは”来た人が気持ち良くなって帰ってもらえるライブ”ということで、正直なところ、ふわっとした曖昧な印象を受けた。しかし、参加した後だから大きな声で言いたい、”めちゃくちゃ気持ちの良いライブだった”と。
ここで少しだけ昔話。田所あずささんは2014年7月にデビューアルバム「Beyond Myself!」でアーティスト活動を開始し、2015年頃から「君との約束を数えよう」のシングルCD発売以降はアニソンアーティストのLISAさんの影響で激しめなロック路線の楽曲を歌う、いわゆる”タドコロック”なライブを数年続けていた。この時のイメージが強く残っている人も多いのではないでしょうか。しかし、彼女自身の心境の変化や歌に対しての迷いなどを経て完成したアルバム「Waver」からはしっとりと等身大かつ複雑な心境を表現した楽曲展開と変化し、ライブもまた、拳を突き上げて盛り上がるスタイルから、上質な音楽をじっくりと味わうスタイルへと進化している。
ライブで楽しくなるといえば、拳を上げ声を出して盛り上がることでドーパミンが出て楽しい!最高!となることが多いのですが、現在の田所さんの音楽は"上質な音楽"を意識しており彼女の圧倒的な歌唱力とバンドメンバー「あずさ2号」と観客が一体となって作り上げるライブの空気感を最大限に楽しめるものとなっている。
ツアーだからこその良さ
ワンマンツアーin大阪
— 田所あずさofficial (@AzusaTadokoro) December 29, 2024
無事に終わりました!
こんな年の瀬に私のライブを選んでくれて本当にありがとう!幸せでした!
みんなの1年の疲れ癒せたかな?
次は1月の東京ワンマンよろしくね〜〜☺️✨
(あずさ)#田所あずさIvory pic.twitter.com/pQvnuSJOit
ワンマンツアー千秋楽!
— 田所あずさofficial (@AzusaTadokoro) January 24, 2025
今日この場所を選んでくれてありがとうございました!みんなの身体をじわっとあたためる足湯みたいなライブになっていたら嬉しいです🦶🏻
また会おう!!
本当にありがとうございました🥹✨
あずさ2号の皆様も最高‼︎
(あずさ)#田所あずさIvory pic.twitter.com/aEYpDv0peb
ツアーなので大阪と東京の2公演を続けて行ったのだが、どちらの公演も満足度が高く、それぞれの会場で全く異なる魅力を感じた。
セットリスト自体は2公演で1曲しか変更されておらず、どちらもほぼ同じ内容のように思えるのだが、前述でも記載したように演者と観客で作り上げるライブであるため、場所が違えばお客さんも違うわけで、大阪では大阪の人の楽しみ方があり、東京では東京の人の楽しみ方がある。それだけでライブの雰囲気が変わっていたように体感した。また、大阪公演では田所さんが客席に『肩ひじ張っている人はいないよね?肩ひじ張るんじゃなーい!」と語りかけるほど余裕があったが、東京公演では「緊張して手が全然温まらない(笑)』と緊張している様子だった。大阪公演の緩い雰囲気はとても心地よく、音楽に身を任せて直感で楽しいライブだった。反対に東京公演では程よい緊張感のなかで歌唱する田所さんの歌は1フレーズごとに胸に響いてくるものがあり、楽曲の良さと歌声の力強さをダイレクトに味わうことができた素晴らしいものだった。
つまり、どちらの公演も最高だったってこと。
田所さんは『私が緊張しているとみんなも緊張しちゃうから』と緊張することに否定的だが個人的には程よく緊張感があるほうが良い音楽が出来上がるものだと思っているので、堂々と緊張していただきたい
ツボミノコエ
正直全く予想してなかった。田所さんが『ツアーなので次の曲は東京公演だけの曲です!』と言った後もHello My RevolutionかなぁDREAM LINEかなぁと呑気に構えていた。
次の曲はツボミノコエ、というのを聴いた瞬間、言葉通り本当に膝から崩れ落ちた。
というのも、僕が初めて田所さんのソロライブに参加したのは「2ndソロライブ~ツボミノコエ~」で、その時の体験があったからこそ今こうして田所さんを応援し続けているといってもいいほど。
田所さんも『ツボミノコエの選曲理由は10周年のライブだから自分にとって大切な曲をと思って選んだ。楽曲的な難しさもあるし、この曲は自分にとってもファンにとっても大切な曲だから今までなかなか歌えなかったけど、こうして歌って喜んでもらえてよかった。いざ歌ってみると昔の記憶が走馬灯のように浮かんできた。あの頃から変わった私の歌を届けられたのではないか』とアフタートークで仰っていたとおり、僕もあの時の初々しさやカバーソングで盛り上がったこと、アーティストデビューとアルバムの発売が発表されて周りに自慢するほど喜んだことなど、当時の記憶が一気に蘇ってオーバーフローした。
大切にしすぎて押入れの奥の金庫に入れたままでこの曲が歌われることを全く想定していなかったのだろう。10周年を迎えた今歌われる「ツボミノコエ」は当時から遥かに成長した姿を見せつつも、変わらない芯の部分もしっかりと残っていて感極まっていた。
ベストアルバムの発表
めちゃくちゃ嬉しい。”アーティストにとってCDは名刺代わりになる”という言葉あるように、ベストアルバムはその人の履歴書といってもいいだろう。きっと面接に持ち込んでもいい。
10年の歴史がアルバムとして集約されることが本当に嬉しい。
10年間の軌跡が詰まったアルバムを聴きながら、これまでの思い出を振り返れることが楽しみで仕方がない。
そしてベストアルバムを引っ提げたライブ開催も期待している。個人的には、いつも自分自身を奮い立たせてくれた「RIVALS」の収録を願っているのでアニメタイアップ楽曲が盛り沢山だと嬉しい。
最後の挨拶
『今までは自分のことしか見えてなかったけど、最近は周りのスタッフさんたちの支えがあってこそのライブだと思えるようになってきた。特にワンマンは自分が主役なので私が頑張らなきゃ、という気持ちがあったけど自分もライブの一部なんだなと。ライブを成功させようと支えてくださっているスタッフさんやバンドメンバー、もちろんファンの方々がいて一つのライブが完成するんだと気付いた。』ということを仰っていて、田所さんの心境の変化や彼女の成長を強く感じさせられた。
この心境の変化は、ライブに更なる深みと温かさをもたらしていると感じる。 彼女自身がよりリラックスしたパフォーマンスができるようになり、それが観客にも伝わることで一体感が生まれ、最近のワンマンやころあこは心が満たされるような多幸感あるライブができている。
まとめ
改めて今回のライブは、田所あずささんの魅力を余すところなく堪能できる、最高のライブだった。 彼女の音楽に対する情熱、そしてファンへの想いが、ひしひしと伝わってきた。現在の田所さんの音楽はかなり完成に近いものになっていると感じているが、これからもきっと彼女の"揺らぎ"は止むことが無く、楽曲の進化はまだまだ止まらないだろう。
最新のアルバム「Ivory」の楽曲を聴けば、音楽の面白さや田所さんの歌での表現の豊かさが感じられて今後の展開が楽しみで仕方がなくなる。まずはベストアルバム、 これからも田所あずささんの活躍から目が離せない。