読書のススメ『さよなら世界の終わり』

皆さん、死にたいなって思ったことはありますか?死にたいと思ったことはなくとも、例えば仕事、勉強が辛くてやる気にならない、人間関係に悩んでいる、人と関わりたくない、早く死んでしまいたい。そんな、生きづらさを抱えた人におすすめな小説が、この『さよなら世界の終わり』です。

あらすじ

『君は月夜に光り輝く』著者による “純度100%"の青春小説。
僕は、死にかけると未来を見ることができる。校内放送のCreepを聴きながら、屋上のドアノブで首を吊ってナンバーズの数字を見ようとしていた昼休み、親友の天ヶ瀬が世界を壊す未来を見た。彼の顔を見ると、僕は胸が苦しい。だから、どうしても助けたいと思った――。いじめ、虐待、愛する人の喪失……。死にたいけれども死ねない僕らが、痛みと悲しみを乗り越えて「青春」を終わらせる物語。
生きづらさを抱えるすべての人へ――。

https://www.shinchosha.co.jp/special/180190/

魅力紹介

この本は、佐野徹夜先生の人生が詰まっている本です。どういうことかというと、佐野先生が新人賞に応募するために書いた作品がこの作品だからです。実質的な処女作といえるでしょう。しかし、この話は無しになり代わりに『君は月夜に光り輝く』で電撃小説大賞を取ったのですが、その時に書いた話を再構築してできた小説がこの『さよなら世界の終わり』ということです。(あとがきに書いてあった気がします。)佐野先生が、15歳のときの自分に向けて書いた小説です。佐野先生も、毎日が辛くて、いじめられて、死にたくなって小説に救いを求めた自分を投影して書いたのがこの物語です。

出会った経緯と感想


僕は中学3年生の秋にこの本に出会いました。受験や対人関係のストレスで苦しんでいる僕を救ってくれたのがこの本でした。
衝撃でした。目に入るすべての文字が自分を突き動かしてくる。
僕が初めてまともに読んだ小説がこれだったので、設定、登場人物などが刺激的でとても面白く、死にかけると特殊能力が使えるという設定に一番惹かれていました。
死にかけると特殊能力が使えるなんて、もう読んでるだけで興奮しちゃいました!
他にも、妙にリアルないじめの描写だったりも、陰鬱さを読者に与えてくれます。
この本を教室においてくれた中学の担任に感謝しています。

もっと佐野徹夜先生を知りたい人は、エッセイ『母へ』やインタビューを読んでみると良いかもしれません。

またお会いしましょう。

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