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結核ってまだあるのですね

仕事で外人さん、特にフィリピンの方と一緒にしごとをしています。やっぱり、みなさんいろいろな物事に「これくらいでいいや」な考え方をしているような気質の人が多いような気がするので、つきあいやすいです。
フィリピンという国は、1970年代はアメリカ軍の駐留があったそうなのでとても進んだ文化の国であったようです。工業、農業ともに世界の優等生といわれていたようです。しかし、アメリカの統治がゆるくなり、フィリピン政府に政治の権限が戻ることになりました。そこから、政治家の腐敗が大きくなっていったようです。公共事業など予算からまずは政治家が分け前をとり、大きな財閥系のゼネコンが抜き、地方の政治力の強いものがまた抜きと現場には10分の1ほどの予算しか残らず、公共事業が当初の規模からちいさくなりインフラなどが脆弱なまま放置されてきたという背景があるようです。
その貧弱なものの一つに医療があります。SSSという国民皆保険制度があるのですが、やはり予防という方には力をいれることができず、伝染病が放置されてしまったというはなしです。
とりわけ、肺結核がまだまだまん延しているようです。わたしなんか、結核は江戸時代の沖田総司、明治の正岡子規など昔の病と考えていたのですが、現実にあるということが最近わかりました。
スタッフさんの一人が仕事中に吐き気をもよおしてトイレに行ったところ、大量の血を吐いてしまったということがありました。いそいで産業医のクリニックさんにつれていき、胸部レントゲンをとったところ、肺の左側上部にもやもやがある、ということで結核の疑い、しかもかなりアクティブな結核菌が胸にいるという診断をうけ、そのまま保健所の管理のもとにスタッフさんはなりました
いろいろ、保健所の保健師さんからお話をききましたが、実は日本にも一定数の結核患者さんはいるということです。とてもよく効くくすりがあるので根治可ということですが、まだまだ克服できていないということでした。
病原菌、ウィルスも進化しているので戦いがずっと続いていくのですね。わたしは医療関係者でもないので、傍観者になるのですが衛生には気を付けます。

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